9月24日(月)、北秋田市・浦田地域で「浦田神社祭典」が執り行われました!
800年以上も前から歴史が続く「浦田神社」。
毎年、旧暦8月15日の十五夜に開催しており、その風習は一度も欠かすことなく継承されています。
前日の23日には「浦田交流センター」を会場に宵宮が行われ、24日の朝には子供神輿が地域内を巡行しました!
写真は、浦田若勢会の平沢さんからご提供いただきました。
かわいらしいですね~♪ほっこり♪
子供神輿の巡行の後は、浦田神社の拝殿で例祭が執り行われ、例祭の後に境内で「湯立ての神事」が行われました!
湯立ての神事は、「作占い」とも呼ばれ、来年が豊作になるかを占うものです。農家にとっては、とても大切な占いです。
煮え立った湯を藁束でかき混ぜ、湯の中心に泡がたつと、来年は豊作。
今年も釜の中心に見事に泡がたちました!
「おお、泡立ってるな!」「いいな!」
皆さん、神事の結果に喜んでいました!来年の稲も実り多いこと間違いなしですね!
毎年、浦田神社の祭典では、忠魂碑の前で日露戦争戦死者の鎮魂のため、神事が執り行われます。
忠魂碑ほ両側には、「ヤマモミジ」と「ミズキ」が、そよそよと風に揺れていました。
平成20年6月15日に開催された「第59回全国植樹祭」へご臨席された天皇皇后両陛下がお手植えされたものを、「浦田老人クラブ」の皆さんと「浦田保育園」の園児たちは境内へ記念に植樹しました。
当時は膝丈ほどの大きさだったそうですが、10年で石碑と同じくらいに成長しました。「当時、一緒に植樹をした子供たちも、もうすぐ20歳代になるのですから、早いものですね」と、大きくなった木々を前に、浦田神社の宮司さんが感慨深げに話してくださいました。
さて、浦田神社祭典の最大の特徴は、奉納相撲が行われること!
代々、浦田若勢会が受け継いで行われており、浦田地域の皆さんは、奉納相撲を毎年楽しみにしています♪
若勢会の先輩たちが所属する「中成会(ちゅうせいかい)」と「大成会(たいせいかい)」は、土俵のそばにテントを立てて観戦します!
ベンチでは子供たちも相撲を観戦♪
「お父さん頑張れ~っ!」と、かわいい声援が上がります。
子供たちのかわいい応援もあってか、「お父さん」が決勝に進出!
土俵際、勝負の行方を心配そうに見守る息子さんの姿が!(^^)!
粘りましたが……
見事な上手投げに敗れました~!
息子さんは残念そうにしていましたが、粘りつづけたお父さんの背中は、大きく、カッコよく見えたに違いありません!
奉納相撲の締めは、「サンサンサンヨの儀式」。
俵の上に乗った行司を力士たちが囲み、日本酒一升を回し飲みして飲み干します!
テントで見ていた先輩たちも土俵に上がり、儀式に参加しましたよ!
今年も地域の先輩が「相撲甚句」を歌い、歌に合わせて儀式が行われました。
儀式の最後には、行事を持ち上げ、盛大に儀式が終了しました!
かつては、阿仁方面からも浦田地域の土俵を訪れて相撲をとったといわれており、昔から相撲が盛んな地域でした。江戸時代には、浦田地域から大阪相撲(江戸時代から大正時代まで行われていた)に出場するほどの力士が生まれたそうです。
浦田地域に住む男性たちは、皆、奉納相撲の経験者です。現在80歳代になるお父さんたちは、田植えが終わると相撲の練習に励んでいたそうですよ。また、「巡業」と称し、五城目町や青森県の津軽方面まで相撲をとりに行ったこともありました。巡業先の津軽で女性をめとった方も!素敵~!
残念ながら、この日は中秋の名月は拝めませんでしたが、各家々では、十五夜のお供え物が供えられていました。
かつて相撲をとった先輩力士たちの思い出話に耳を傾けながら、祭典の夜は更けていくのでした。
以上、浦田地域から、浦田神社祭典の様子を集落活動コーディネーターがお届けしました!
●おまけ
浦田神社の境内にそびえる2本の杉の木。
根本にある「龍紋」を見せてもらいました。
杉の木の樹齢は500年以上といわれ、この龍紋は、かなりの樹齢でないと出てこない模様なのだとか。歴史の深さが伝わってきます。