00_0半道寺の土川祭典

5月3日(日)、大仙市・半道寺地域にお邪魔しました♪
この日は各集落で五穀豊穣・無病息災・交通安全を祈願する春祭りが
行われていました。半道寺地域の「土川神社祭典」と「黒澤神社祭典」を
2編に渡ってご紹介します!

まずは、「土川神社祭典」の様子をご覧ください~♪

土川神社祭典は、半道寺地域の西野集落と上野集落のお祭り。
「本通り」と呼ばれる道路の「西」と「東」に分かれて
2本の「梵天(ぼんでん)」と子供神輿の練り歩きが行われるんです。
梵天と神輿は地域内をまわった後、土川神社に集結して祭典が終了します。

00_1家の前には白いお札が飾られています 00_2家々の前には幟が立っていました

午前8時頃、取材班が到着すると、
家々の玄関前には白いお札のようなものが飾られていました。
「幟(のぼり)」を立てている家もたくさん見られ、ホラ貝の
「ぶぉ~!」という音も聞こえてきます。
お祭りモードになっていますね~。音が聞こえる方に行ってみると……

●上野東若者会の梵天
01_0東のぼんでん

勇壮な梵天があがっていました!
こちらは上野集落の若者でつくる「上野東若者会」の梵天です。

ご神体である梵天の「棒」は代々同じ物を使い、
周辺の飾りは毎年新調しています。重さは約20kg!「重てえんだすよ~」。
4月中旬から毎晩、仕事が終わった後に集まって、
お酒を呑みながら(笑)コツコツ完成させたそうです。

01_2休憩タイム

「じょやさー! じょやさー!」と叫びながら家々をまわり、
「さらば~ナァ~ヨ~、三杯ヨ~」と秋田長持唄の歌詞を変えた
“梵天唄”を唄いながら、玄関前で梵天をふるいます。
住民の皆さんは、お神酒やお菓子で若者をもてなします♪

01_1東のぼんでん 玄関先でぼんでんを入れる その2 01_1東のぼんでん 玄関先でぼんでんを入れる その1

休憩&談笑タイムが終了したら、
玄関の入り口で、梵天をふるうのが特徴の一つ。
秋田県内では、このように梵天を男性、玄関口を女性に見立てている
地域が多く見られますよ。

●西野青年会の梵天と子供御輿
DSC_0109

さて、場所を西に移動して「西野青年会」の梵天を見に来ました!
西野集落の若者たちは、なんと朝5時に集合し、
地域内の練り歩きをスタート!

上野西集落は子供御輿も一緒

西野集落は、子供神輿も一緒に練り歩きます。
子供たちは朝7時過ぎ、梵天に合流してきました♪

02_1西のぼんでん

「いつもお世話になってます!」
「おれ、◎◎の兄弟です」「◎◎ちゃん、帰省してるの?」などなど、
会話を交わしながら家々を回ります。
こうして、地域のコミュニケーションがとられているんですね。

●上野神友会と子供御輿
上野神友会の御神輿

こちらは、上野集落の子供たち。
地域の有志でつくる「上野神友会」のお父さんたちが、
子供たちと一緒に御神輿をひいています。地域内を練り歩いていると……

上野東の梵天に追いつきました 00_0半道寺の土川祭典

先に出発していた上野東若者会の梵天に追いつきました~!
御神輿と一緒に梵天のコラボレーション! 絵になりますね~。

03_3土川神社に到着

ということで、一番最初に土川神社に到着したのは、
上野神友会の御神輿でした。東と西の梵天の男衆は、
家々でお神酒をいただくため、どうしても遅くなってしまうのはご愛敬。

03_3御神輿を納めて祈願 03_4ご褒美のお菓子

東の子供たちは、一足早くお参りをすませ、ご褒美のお菓子をもらいました~。
西と東の梵天が神社に集まってくるまで、一時帰宅して休憩です。

DSC_0438

ちなみに、この頃、西野青年会はこんな場所にいました!
地域内のガソリンスタンドでも梵天をふるうんですね~!!!

05_まだまだ練り歩きます

ゴールまで、あともう少し!
頑張ってくださ~い!

04_神事 04_大人の人々で神事を行います

東と西の梵天を待ちつつ、11時過ぎ、土川神社で神事が始まりました。
半道寺自治会の皆さんに、お祭りの思い出を聞いてみました。

05_ぼんでんを持ち上げる若者

昔は、半道寺地域の各集落ごとに梵天を上げていて、
盛大な祭典だったそうです。
「1日で150軒近くの家を回って、隣の地区の梵天と出会えば喧嘩になった」
「150杯のお酒も効いて、道路の真ん中で寝てしまった」
「嫁姑が一緒になって太巻き、寒天、三杯みそを作って、
“お膳こ”にして、里帰りした人、招待した人などにお土産にしたのよ」
……と様々なお話を聞くことができました。

土川神社に掲示された奉納額

土川神社には、これまでに奉納された奉納額が壁一面に掲げられていて、
中には文字が消えて見えなくなっているような、古い物もありました。

半道寺自治会の皆さんは「今年は帰省中の人も多く参加してくれた。
昔と比べると人は少なくなってるが、若者たちが頑張って続けている」
「俺たちも梵天をあげてきて、今、息子たちも(梵天を)やっている」と
嬉しそうに話していました。

地域を練り歩きながら住民と言葉を交わす若者たちを見ていると
お祭りが地域住民のつながりを作っていると感じました。