辛い辛い、鹿角市松館地域で栽培される「松館しぼり大根」。名前の通り、大根のしぼり汁を、そばやイカ刺しなど、料理の薬味として利用されます。大根ならではの香りに、ワサビの様にツンとくる辛さ、トウガラシの様にジワっとくる辛さ等、色々な辛さを合わせ持っています。

 正式な品種名は「あきたおにしぼり」。かつては、葉っぱ部分を“漬け菜”として食べていましたが、根っこを食べてみたところ、その辛さが評判になりました。辛味にばらつきがあった地場産のものを、農業試験場で品種改良を重ね、現在の品種が完成しました。夏に種をまき、秋も深まる10月下旬から11月頃に収穫を迎えます。

 品種改良により、楔形だった大根の形もまるまるとしたものになり、松館グラウンドの奥「野月」と呼ばれる台地でのみ栽培されています。この野月の土と、八幡平からの水、そして冷涼な鹿角の気候が無ければ、しぼり大根独特の辛さとコクは出ないと言われています。野月が開田されたのは昭和40年ごろで、その後転作が行われ、現在のように一面大根畑になりました。

 しぼり大根の生育管理は、ほぼ手作業で行われます。唯一機械が活躍するのが種まきの時で、後は収穫まで雑草と戦いです。農薬が使えない時期のため、手間も人手もいる作業になってしまいます。雑草が伸びきってしまい、収穫できないこともあるそうです。

 収穫も晴れ間と生育具合を見ての作業となります。抜いた大根はその場で軽く土を払うと、包丁ですぐに葉っぱを切り落とします。家族総出の作業となり、さらに、近所同士声を掛け合っての収穫が行われます。収穫された大根は、倉庫で大事に保管され、春先ごろまで流通します。平成30(2018)年には、農林水産省の「地理的表示(GI)保護制度」に登録されました。

 松館しぼり大根栽培組合の山崎会長は「食べてもらって『うめがった!』と言ってもらえるのがなにより」と言います。手間暇かかっていればこその美味しさ。「道の駅かづの あんとらあ」やスーパー、ネット通販など色々な所で販売されてますので、是非一度ご賞味下さい。

平成23(2011)年4月掲載
令和4(2022)年2月更新

【購入場所】「道の駅かづの」あんとらあ直売所
●住所:秋田県鹿角市花輪新田町11−4
●電話:0186-23-3010 

 【関連リンク】産地直送ブログ
鹿角市八幡平“松館しぼり大根”の産地を巡る旅(2013年掲載)

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