おいしいお話

プロ直伝! サキホコレで握る、ふんわり「おにぎり」

2023年05月25日

    炊き立てはもちろん、おにぎりでも美味しくいただける「サキホコレ」。秋田市で長年おにぎり店を営む「おにぎりのプロ」から、その技やこだわりを伺います。

    教えてくださるのは、秋田市のおにぎり専門店「一文字」の渡辺明美さん。創業以来27年、毎日数百個のおにぎりを握り続けているという、おにぎりのプロフェッショナルです。


    秋田駅に併設する駅ビル「トピコ」2階に店を構える「おにぎり 一文字」。地元秋田のこだわり抜いたお米を使った、ふんわり美味しいおにぎりが人気。

    まずは炊き立てのごはんを用意。炊き上がったら、ごはん全体を優しく混ぜ、再び蓋をして10分ほど蒸らす。「蒸らすことでお米が水分を十分に吸収し、ごはん全体がふんわりとするんです」と渡辺さん。

     

    <ポイント>
    ごはんは優しく混ぜて10分蒸らす!

    作業台にごはんを並べる。一文字のおにぎりは1個100gが目安。そして、ごはんは熱いうちに握ること!「冷めてしまうと表面が糊で覆われてしまい、ふっくらした仕上がりにならないんです」と渡辺さん。

     

    <ポイント>
    熱いうちに握ること!

     


    50センチくらいの高さから塩を振りかける。(塩が多いように感じても、時間が経つと米に馴染むのでOK)


    塩のかかった方を裏側にしてごはんを手に取り、真ん中にくぼみを作って具を入れたら、優しく包み込む。


    この日の具材は、お店でも人気という3種。左から、鶏そぼろ、ぼだっこ(塩辛い紅鮭)、焼きたらこ。

    握る回数は2〜3回。「握る」というよりは、力を入れず、弾むように、ふわりと空気を入れるように、「触れる」という印象。

     

    <ポイント>
    握るのは、ふわりと3回まで!

     

    海苔の中央におにぎりをのせて巻きつけ、目印に具材をのせてできあがり。

     

    <ポイントのおさらい>
    ・ごはんは優しく混ぜて10分蒸らす!
    ・熱いうちに握ること!
    ・握るのは、ふわりと3回まで!

    今回使用したのは有明海苔。海苔選びのポイントは「薄めで、パリッと歯切れがいいこと、香りが良いこと、黒々した色であること」。

    ここからは、一文字のオーナーで、お米のプロフェッショナル、渡辺正宏さんにお話を伺っていきます。

    ―― あきたこまちとサキホコレ、握る際の違いはあるのでしょうか?

    渡辺さん
    米の品種の違いで握り方が変わるということはありませんが、27年おにぎり屋を営む中で、長年使ってきたのがあきたこまち。あきたこまちは、独特の粘りがあり、冷めてから甘みがぐっと出てくる米なので、おにぎりとも相性が良い。個性が強いので肉など味の強い食材とも合います。

    渡辺さん
    一方、サキホコレは、見た目が白く、粘りや甘みもほどよい、総合的に上質な米なので、どんな食材とも相性が良いと言えますが、現状は希少な米でもありますから、その名前からも、ハレの日に食べるおにぎり、お祝いに食べるなどが良いかもしれません。当店では、節分の際にサキホコレの恵方巻を作ったりもしました。

    ―― おにぎり屋さんを始めたきっかけは?

    渡辺さん
    うちは、もともと米屋でしたが、30年ほど前から米離れが進んできた中で、何かできることがないかと始めたのがおにぎり屋でした。当時「おにぎりは家庭のものであって、売り買いするようなものではない!」と言われたりもしましたが、やってみると想像以上に喜んでいただけました。

    渡辺さん
    米というのは、炊き立ての熱々よりも人肌ぐらいに冷めてからこそ、本来の美味しさがわかるものだと思っています。そういう点では、握って少し時間が経ってから食べるおにぎりは、米本来の美味しさがわかるものとも言えますよね。

    渡辺さん
    おにぎりって、簡便なものに思えてしまいますが、いざやってみると奥が深いんです。
    米の炊き方、握り方はもちろん、具材を揃えて、焼いたり、切ったりと手間もかかりますが、その一つひとつが美味しさにつながっているので、ぜひ、今回のやり方を参考にしてみてください。

    今回ご紹介したおにぎり指南は、動画でもご覧いただけます。

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