2月23日(土)、横手市金沢地域で、「金澤八幡宮奉納梵天」が行われました!
金沢地域の梵天は、初代秋田藩主佐竹義宜公が「金澤八幡宮」を改築した際の「火伏せ祭」が起源となるお祭りで、なんと400年もの歴史があるんですよ~!
金沢地域の梵天奉納行事は、毎年2月18日に開催していましたが、「多くの人に集まってほしい」という願いにより、今年から、2月の第4土曜日に開催することとなりました。
梵天は、集落から9本、有志の会から2本の計11本が上がりました。
有志の会は、2013年に閉校した金沢中学校の卒業生たちがつくる「金沢有志梵天会」と、
同54期生を中心とした「金澤古址会」です。
梵天は、お昼過ぎまで各集落を練り歩き、根小屋(ねごや)集落にある「金澤八幡宮」の大鳥居前へ集結します!
先に到着した田町集落の梵天に、人だかりができていました。
なんと、梵天の頭飾りからアメ玉が落ちてきました~!
子供たちは大喜びで、我先にと梵天の下に集まっていましたよ(^^♪
11本の梵天が到着するまでは、特設ステージで「金沢八幡太鼓保存会」による演奏が行われました。
「金沢八幡太鼓保存会」は、金沢保育園が中心となって活動しており、昭和61年に発足しました。後三年の役900年祭が行われた際、美郷町の「菖蒲太鼓保存会」の演奏を聴いた保育園の先生が、「保育園でもやってみたい」と思ったことから、始まりました。
園児全員が太鼓の練習に参加し、太鼓に触れる機会を作っています。
保育園の先生は、「小さい頃から子どもたちが地域の文化や歴史に触れる機会をつくることで、地域を守っていく気持ちを育てていきたい」と話してくれました。
ステージ横には、金沢保育園の「小若」が2本♪ かわいらしい!
奉納の時間が近づいてくると、「菖蒲太鼓保存会」の演奏が始まりました!
「金沢八幡太鼓保存会」も共演!士気が高まる旋律です。
徐々に11本の梵天が集まってきました。
梵天を片手で天高く持ち上げたり、梵天唄を歌ったりと、会場の熱気が高まってきました!!
梵天をぶつけ合っています!!
金沢地域の梵天は、別名「けんか梵天」と呼ばれていたことも。
見事な頭飾りが、ここで取れてしまうこともあります。
ああ、チコちゃんが……
敵味方はないのですが、なんだか戦のようです!
さあ、いよいよ梵天奉納の時間です。
奉納最大の難関は、子供たちのすべり台になるほどの急斜面!
さらに、子供たちがすべって遊んだことにより、滑りやすくなった足下(毎年恒例なのだそうです笑)!
「うおおおおおおお!!」
怒号とともに、一気に鳥居をくぐり抜け、坂道を駆け上がる梵天!
しかし、坂の上には突破を阻止する人たちが控えています。
登り切れるか……!?
ああ……突破ならず!
こうして、何度かの挑戦が続き……
続々と難所をクリア!梵天には凄まじい戦いの跡が見えます。
最後に残ったのは根小屋集落!
既に上り切った集落の方も下りてきて、協力し合い、無事に上り切りました!
金澤八幡宮が根小屋集落にあることから、根小屋集落は最後に上る……という決まりがあるそうです。
上り切って終わりではなく、さらに1kmを歩き、金澤八幡宮本殿に奉納することが、梵天奉納の終点です。
続いて、毎年恒例の「餅まき」!
まずは、梵天を奉納した若者たちが、坂の上から餅をまきます!
飛んでくるのは餅だけではなく、アメやスティックコーヒー、入浴剤、ぬいぐるみ……様々なものが飛んできます!
次に、金沢地域の企業、団体より、紅白餅がまかれます!
今年は、不公平にならないよう、前後から餅をまきました。その数5000個!
老若男女が一斉に沸き立つ、まさに、もう一つの一大イベントでした!
梵天の奉納が終わり、爽やかな表情の「安本青年部」の方々は、「酔っぱらった勢いがないと、この坂は上れないよ!」「子供の時から当たり前のようにあった行事だね」「梵天が終わると、春が来るなあって思う」と、話してくれました!
以上、坂を駆け抜ける梵天から、春の風が感じられた集落活動コーディネーターがお届けしました!
●おまけ
金澤八幡宮への奉納を終えた、根小屋集落の皆さんです!
坂を上る前に、子供たちとじゃれあう姿がほほえましかったです(^^♪
「これから(打ち上げ)が本番だよ~!」と見せてくれた清々しい笑顔が印象的でした!