1月8日(月・祭日)、にかほ市横岡地域で「サエの神小屋建て」が行われました♪

「サエの神(才の神と同義語)」とは、横岡地域に伝わる子孫繁栄の神様といわれる、女の神様のことで、
村の峠など集落を通る道路4か所に祀られ、外から悪魔や疫病が入り込まないように村を守る神様と考えられています。
    
このサエの神のそばに小屋を建てていくのが「サエの神小屋建て」の行事です。
その後、「サエの神小屋焼き」、「鳥追い」、「餅もらい」と続き、子孫繁栄の象徴である「サエの神」行事と、豊作祈願である「鳥追い」の行事が一緒に執り行なわれるという大変珍しい行事で、これらを総称して「上郷の小正月行事」と呼ばれています。
にかほ市象潟町の横岡と大森の二つの集落に伝わる伝統行事で、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
集落の男子が主体となって五穀豊穣、無病息災、安産祈願などを祈念するものです。

この日は、横岡地域の4か所のサエの神小屋建ての中でも、一番、人数が集まると言われている講中の作業にお邪魔しました♪

前日まで、季節にそぐわない暖かい日が続いていましたが、この日の前夜から横岡地域でも雪が降り積もり、小正月行事にふさわしい雪景色となりました!(途中、何回か吹雪に見舞われましたが(>_<))

   

   
朝8時からスタートした作業は、早速、小屋建てに使用するワラが軽トラで次々に運ばれてきます!
「昔は男子がソリでワラを集めたもんだが、今は子供不足で、仕方なく大人が集めてきてるんだ。」と、小屋建てに参加していた男性の声。それでも集落の男の子が寒い中、ワラ運びを頑張っていましたよ(^^)

   

   
そのかたわらでは、横岡地域では「ホケの木」と呼ばれる木の枝で、小屋の骨組みになる、くい打ちが始まっていました。
このホケの木、集落の林に自生するものですが、この行事で使用するものに限り、持ち主に許可なく枝切りが許されるのだとか。。。やはり地域をあげての一大行事なのですね。


ワラが大量に集まったところで、参加する住民の数も増えてきて本格的に作業が始まりましたよ^^
このワラは…

秋の稲刈りの際に、稲わらを天日干しにしている農家があり、この中から小屋建て用のワラを準備しておくそうですよ。(写真は2021年のもの) 横岡地域では「くえ掛け」と呼ばれています。
横岡地域は県内でも珍しい石積みの棚田や整備された棚田が広がる地域です。見事ですね♪

   

   

   


作業を始めてから約2時間、小屋建ても佳境に入ってきましたよ(^^)

    


小屋がほぼ出来たら、あとは小屋の中にワラを敷き詰めていきました。
お手伝いをしていた男子が、楽しそうに小屋の中で遊んでいましたよ。
「居心地はどう?」と聞いたら「あったかくて、超快適!」と男子から返事が♪ 今日の疲れも吹っ飛んだようです^^
子供がたくさんいた頃は、小屋に入って餅を焼いて食べたり、甘酒を飲んだり、サエの神の唄を歌ったりして過ごしたそうです。




最後に小屋の中の最奥部に古い木製のサエの神を祀り、入り口をワラで閉じます。
作業を始めてから2時間半、サエの神の小屋建てが完了しました!
どうして、小屋を建てるようになったのかは、はっきりしないようですが、集落の言い伝えでは、女の神様を喜ばせるための男子の遊び場として、子供たちを集めるために行われてきたと言われているそうです。


週末には、早朝からサエの神を参拝後、小屋焼きが行われることになっています。最後まで残った講中が豊作になると言われてきたとか。(写真は、昨年の小屋焼きの様子です)
焼いた煙が集落中にまわり、疫病払い、虫よけの意味合いがあるそうです。

「男子だけの小正月行事だったが、子どもが減ってきて、そんなことも言ってられなくなってきた。女子にも参加してもらう方向では考えている。」と自治会役員の方々からの声もあがっていました。
今後も、横岡地域の小正月行事が末長く続くことを祈念します!

以上、にかほ市横岡地域から集落活動コーディネーターがお届けしました♪

●おまけ(^^)
    
極寒の中での作業でしたので、ワラを燃やして暖をとっていましたよ。
参加住民のなかで一番長老、御年90歳の齋藤万蔵さん(写真右)。「歳をとると、油分がなくなるから寒くてたまらん。(^-^;」と、ときおり暖をとっていましたが、作業中は一番、お元気でしたよ(^^♪

      
他の講中のサエの神と、立派に建てられた小屋です。