この写真は、にかほ市金浦地域の「金浦山神社」のお祭りの様子です。
金浦自治会から提供していただきました!
今回は、金浦地域で行われている地域行事を継承する取組をご紹介します。


金浦山神社は金浦地域の「元町」にある神社です。
2月の掛魚まつりの会場にもなっており、5月には例大祭が行われます。
金浦神楽や踊り山による「余興」や御神輿の練り歩きなども行われ、
それはもう、にぎやかなお祭りだそうですよ。


上の3枚の写真は平成28~29年にかけてのお祭りの様子です。
スタッフ総勢200人以上が関わる、元町の中でも大きな行事ですが、
現在、コロナで中止となっています。
人口減少などで、祭りに携わる担い手も減っていることから、
近年、金浦自治会も祭りの運営に携わるようになりました。


金浦自治会の皆さんにお話を聞かせていただきました。

自治会では、コロナ前から祭りの継承に危機感を抱いていました。
コロナをきっかけに、令和2年から祭りが中止となり、
「このままでは祭りが無くなってしまう」と、
「祭りのあり方」について検討会議を10回以上開いているそうです。

昔は住民の数も多かったため、様々なこともできましたが、
人口減少により一人あたりの負担も増え、住民の生活スタイルも変わってきました。
「やり方を簡略化し、“続けられる方法”を探していかないと、
次の世代に引き継ぐ時、何も残らなくなってしまう。
若者たちに「先輩たち、何をしてたの」と言わせてはいけない」と、
自治会の皆さんがお話していました。


上の写真の左の冊子は、平成28年制作の祭りの手順などをまとめた申送書です。
いわゆるマニュアルですね。元町の各町内に配付しています。

こちらは写真の記録ファイル。

 

「神様のお供え物には何が必要か」
「練習の時にどの程度の予算で、どんなお菓子を配ったか」など、
これまで「口頭」のみの継承でしたが、誰が見ても祭りの準備が出来るように、
写真や動画を撮影しています。

●続けるために変える
 
お祭りは、元町の子供にとって「お花」をもらえるお楽しみ行事でもありました。
ただ、お祭りの時期は、部活動の大会や修学旅行も重なるため、
親御さんたちの負担も大きいようです。
「お祭りの練習時間を短縮していくことも必要だろう」
「続けるために変えていかないと」と、自治会の皆さんは話します。

元町のお祭りは、住民同士が地域に溶け込み、つながりを持つ、
きっかけの場となってきました。
大人同士の横のつながりはもちろんですが、
見守り隊をしている男性は「祭りを一緒にやった子供が、登校する時に
自分に挨拶するようになった!」と、縦のつながりも強くなるようです。
縦の関係はもちろん、親同士、横のつながりもできます。
「祭りを通して人間関係が作られる。これが一番大事」。

金浦山神社のお祭りは、祭りのあり方の検討真っ最中。
変えるところは変えつつも、住民の皆さんが大事にしてきた
「人」のつながりは強めていけるように感じます。

金浦地域からお届けしました♪