ここは道ばた花の街」の看板が、サルビア、マリーゴールド等の鮮やかな花々に彩られています。
9月16日(日)、八峰町・大久保岱集落の「作酒(さくじゃけ)」にお邪魔してきました!
「作酒」の正体とは何か!?
大久保岱の皆さんに教えてもらってきましたよ~。

  

多くの農村では年中行事で五穀豊穣を祈願する祭典を行います。
「さなぶり」「虫追い」「作祭り」などは、豊作を祈る農村ならではの行事なんです。

大久保岱集落でも、6月中旬に「鹿嶋流し」を行い五穀豊穣、無病息災を祈願しています。
この日は大久保岱神社(写真左)で儀式を行ったあと、
町内会館に場を移し直会(なおらい)が行われました。

大久保岱_作酒 (7)

春に豊作を祈願し、秋は集落みんなで神様に実りを感謝する「作祝い」。
大久保岱では、「作祝い」で飲むお酒、「作祝い酒」が省略され
作酒(さくじゃけ)」と呼ばれ行事名として定着しているようです。

「作酒」の正体は、豊作祈願の祭典のことでした! 皆さん正解でしたか?

大久保岱_作酒 (4)

こちらは作酒の席で登場した「だまこ」。
県北では「きりたんぽ」、県南は「たんぽ餅」など食べ方は様々ですが、
山本郡はやっぱり「だまこ」!
もっちもちで、一口サイズで食べやすく美味しいんですよ。
だまこを食べた後も、だし汁をそのまま使用し……

大久保岱_作酒 (6)

麺類を入れて食べます。
三種町の上岩川地域でも同じような食べ方をしていました。
県南や県北の内陸部ではなかなか見られない食べ方です。山本地域特有の食文化なのでしょうか?
興味深いですね。

大久保岱_作酒 (5)

今年は豊作は間違いない
酒を酌み交わしながら、話が弾む大久保岱の皆さんです。
白神山系に位置する大久保岱は水が豊富で、寒暖の差も激しく美味しい米が作れると話します。

大久保岱_作酒 (9)

山城の国(京都)の人々が移り住んだと言われる由緒ある大久保岱には
駒踊り、奴踊りも伝わり、昭和20年代には能代市まで出張して踊りにいったと言います。
江戸時代の紀行家・菅江真澄も訪れ、大久保岱のさらに奥にある「手這坂(てはいざか)」 は
茅葺き屋根の古民家が残る場所として知られています。
無人となっていた手這坂でしたが、今年は木村友治さんが移住するというグッドニュースも ありました。

花と稲 大久保岱_作酒 (8)

大久保岱の「サルビアの会」が整備している花壇の向こうには
黄金色の稲穂がたわわに実っていました。
今年は神様にいい報告ができたと思います。
作酒が終わると稲刈りが本格化していきます。

大久保岱から「作酒」のリポートでした!