12月7日(土)、戸波地域に代々伝わる行事「御七日(おなのか)」が行われました。


この日は、みぞれがかった雪が降る寒い日でした。
横手市内はうっすらと雪化粧していました。

この時期は大雪になることが多いという横手市ですが、地域の方は「今年は少ない方だ」と話していました。
御七日が行われる日、大雪が降ると「道踏み」が行われます。
参加する子どもたちが戸波神社までの参道に積もる雪を踏みしめて道を作る様子を「道踏み」と呼びます。

戸波地域のシンボル、天ヶ台(あまがだい)山にある「戸波神社」は、昔は「薬師神社」と呼ばれていました。

その名の通り、本殿には薬師如来様が鎮座しており、
天ヶ台山の麓には「地蔵堂」や「鹿嶋様」が並んでいます。



 
戸波神社本殿への入り口「仁王門」に続く石段の途中には、たくさんの神様が並んでいます。


足下に灯されたロウソクが幻想的ですね~。

その神様たちに戸波地域の15歳以下の子どもたちが付き、参拝する方々に
「帰りにめって(参って)けれ~」
と、呼びかけをするのが「御七日」という、子どもたち主催の行事です。
「帰りに」というのは、参拝する方々が上の戸波神社本殿からお参りし、
その後、下りながらお参りをするため、このように呼びかけられます。

今年、御七日に初めて参加した男の子は、お母さんと一緒に鳥居近くの神様に付いていました。

「お客さんが来たら、帰りにめってけれ~って言ってごらん」
とお母さんから教えてもらい、初めての声かけです。
「帰りにめってけれ~」
「はーい」
参拝に来た方もにっこり。

毎年、御七日では「宿(やど)」が中心となり行事を進めます。
「宿」とは他の行事で言う「当番」のようなものです。
昔は「宿」の家でお賽銭を数えたり、各々持ち寄ったお弁当を食べたり、宿泊したりと、御七日行事の要でした。

平成25年は、川崎さんご一家が「宿」を務めました。
 
宿、年長者は本殿に付き、それから年齢順に神様に付いていきます。
最年少の子どもは一番下に鎮座する神様に付きます。


本殿に参拝に来た方に、御神酒を勧めます。
この役割は「宿」の子どもか、年長の子どもが務めます。
戸波神社の神様は、男の子を好きな神様であるため、昔は男の子だけの行事として行われていましたが、
今は子どもが少なくなってきたこともあり、小学生の女の子も参加するようになりました。


御七日行事では子どもたちの中でも年長者が、幼い子どもたちを見守り、
ロウソクに火を灯すために焚かれる「かがり火」の番をします。
昔は御七日行事に大人は一切関わらなかったそうですが、
少子化により、子どもたちだけで行うことが難しくなってきたと言います。

参拝が一通り済むと、「宿」の皆さんと地域の皆さんで片付けをします。

お賽銭集めは子どもたちの仕事です!


お手伝いをしたそうにお父さんやお兄ちゃんを見ていた弟さん。
「ロウソクを消す」というお手伝いをしながら良い表情ですね~♪

片付けが終わったら、戸波会館でお賽銭を数えます。
 
今年、戸波地域で収穫されたお米、ロウソク、お金を数えます。


昔は縁起物としてお米やロウソクは翌日、子どもたちで売りに歩いたそうです。
面白いですね~!


お金は少し早いお年玉として子どもたちに平等に分けられます。
寒い中頑張ったご褒美ですね!
寒い中でも子どもたちは笑顔いっぱい元気いっぱいでした!

戸波地域から広域連携推進員がお届けしました~!