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株式会社あきたタウン情報 今野裕さん(秋田市)

 

休日の居酒屋料理から6年。家族の時間と働き方が変わるまで

 

 営業職という仕事柄、帰宅時間が不規則で遅くなりがちだったという今野裕さん。休日も親しい友人と出かける機会が多く、家事に積極的ではなかったそうです。そんな生活は6年前の長男の誕生を機に変わり始めました。きっかけは妻の「手伝ってくれてもいいよ」という冗談交じりの一言。居酒屋でのバイト経験がある今野さんは、休日3食の食事づくりを引き受けました。初めは自分の好きな居酒屋料理が中心でしたが、レシピサイトなどを参考に子どもの好きなメニューもマスター。「パパが研いだご飯はおいしい」「パパのカレーが食べたい」と言われるようになりました。それからは、遅く帰った平日も洗濯、食器洗い、炊飯器のセットなど遅い時間でもできる家事をし、早く帰った日は子どもと一緒にお風呂に入るなど、妻のリフレッシュタイムをつくっています。
そんな両立男子の修行も今年で6年目。「食材費をかけすぎるのは困るものの、家事や育児についてはだんだんわかってきたみたいです」と妻の期待値も上がっているようです。飲み会や友人と出かける週末はずいぶん減り、今は家族で過ごす時間が一番の楽しみとのこと。家事や育児の時間を夫婦で共有し、子どもとの時間が増えるほど、効率よく仕事をこなして早く帰ろうと考えるようになりました。

 (今野さん)以前は、夜間や週末のクライアント・取材対応が多く、残業も常態化していました。男性は妻に育児を任せきりになり、女性は仕事と子育ての両立が難しいというのが職場全体の課題でした。そこで、その改善を目指し、まずは仕事のスケジュールを見直しました。それぞれが1か月分の業務を予め配分し、優先順位に応じて仕上げていくことで、ボリュームを分散し、業務効率を上げています。また、できる仕事を先延ばしにすることで発生する残業や週末対応を減らすようになりました。「休める日、早く帰れる日」を増やそうという雰囲気ができているので、有休や特別休暇も気兼ねなく取得することができ、家族との時間もますます充実しています。

 (代表取締役社長 北島暢或さん)月刊誌の制作は、専門技術や経験が求められ、残業や休日出勤が慢性化していました。そのような働き方を改善するため、3年ほど前から男女とも仕事と家事や子育てを両立しやすい福利厚生制度の整備を進めています。目指すのは、子育てや介護などさまざまな事情を抱えた従業員が、それぞれのペースで無理なく働き、活躍できる職場環境づくりです。具体的には、育児や介護のための短時間勤務、フレックスタイム、有休の時間単位取得、有給の結婚休暇や配偶者出産休暇、さらに、結婚・出産祝金などを制度化しています。秋田市イクボス企業同盟にも参加しており、その趣旨や取組について、子育て世代の従業員を核とし部署ごとの周知を進めています。月刊誌制作に求められる重要なスキルを持つ従業員たちが、その時々の状況に応じて長く安心して働き続け、活躍してくれることを期待しています。

株式会社あきたタウン情報/情報通信

●住所 秋田市山王新町1-29
●電話 018-838-1225
●HP   https://akita-townjoho.jp/