株式会社五洋電子(潟上市)
2019年3月28日
人事総務部部長代理の吉永さん
働きやすい環境づくりへの取組
株式会社五洋電子は、無線通信機器・電子応用機器・放送映像機器の開発設計、製造を行っており、平成31年2月現在で415名(男女比8:2)の従業員が働いています。従業員が働きやすい環境づくりに向けた取組を始めたきっかけについて、人事総務部部長代理の吉永行応さんは「共働き家庭の増加など、時代の流れの中で徐々に取組を加速させてきました」と話します。そして同社では、次世代育成支援対策推進法が改正され、平成23年4月から一般事業主行動計画の策定が101人以上の企業に義務化されたこともあり、同年に女性従業員の取得率80%以上などの目標を掲げた行動計画を策定し、さらに取組を進めていきました。平成27年4月には、平成31年3月までの4年間を計画期間とする二期目の行動計画を策定し、育児休業については期間内に男性従業員が1人以上取得することや、女性従業員の取得率を85%以上にすることなど、一期目より高い数値目標を掲げ取り組んでいるとのことで、実績は男性従業員が2名の取得、女性従業員はほぼ100%の取得率となっているそうです。
平成31年1月から2ヶ月間の育児休業を取得した男性従業員の方は「朝食の準備に始まり、日中は家事、夜は泣く子どもの世話など、普段の仕事よりもハードな生活でした。でも、妻からは一緒に育児をしてくれたことへの感謝の言葉もあり、とても充実した期間を過ごせました」と話してくれました。また、重要な開発案件の途中での育児休業だったそうですが、上司や同僚のサポートのおかげで、業務が忙しい中でも取得することができたそうです。
女性の活躍推進の取組
同社では、平成28年に女性活躍推進法が全面施行されたのをきっかけに、女性管理職の登用に向けた取組も始めました。同社は女性従業員が少なく2割程しかいませんが、平成33年度までに係長以上への登用を2人以上とする目標を掲げています。具体的な取組として、仕事と育児の両立に向けたサポートのため、育児経験のある女性従業員を配置した相談窓口を設け、女性従業員がいつでも気楽に相談できる環境を整えたほか、女性管理職の候補者を掘り起こし、同社が所属する日立国際電気グループでの女性社員向けキャリアアップセミナーへの派遣などを行っています。
また、毎週水曜日を一斉定時退社日とし、従業員の所定外労働時間の縮減にも取り組んでいます。終業時間になると社内に音楽を流し、定時退社しやすい職場内の雰囲気づくりに努めており、定時帰宅率は90%となっているそうです。
どうしても残業を行う場合には、オーバータイムカードという制度により、業務時間中に残業しなければならないことを机上にカードで意思表示しなければいけないようにしているそうです。周りから見て一目で「この人、忙しいのかな」と分かるようにしたことで、同僚、上司からサポートの声が掛かる仕組みづくりが整ったそうです。
目標達成に向けて
このような取組を行うことで良かった点は「新卒でも中途でも求人に応募してくれる人からは、働きやすい職場づくりに向けた取組を評価してくれる人が多くなりました」と吉永さんは語ります。これからの目標は労働時間の短縮ですが、仕事量が減っての短時間勤務では意味がないので、事業拡大を継続し、かつ従業員満足度も維持した上で実現していくことがポイントとのこと。最後に吉永さんは「今のところ、計画通りに取組が進んできているので、このまま目標達成まで推し進めたいです」と話してくれました。
株式会社五洋電子
●住所 潟上市天王字鶴沼台43-224
●電話 018-878-5281
●HP http://www.hitachi-kokusai.co.jp/goyo/