「家族と話し合って主夫に」 寺田信博さん
2016年3月31日
主夫になったきっかけ
寺田信博さんは、農作業をする傍ら、主夫として家事全般を行うようになって10年ほど。以前は夫婦ともにフルタイムで働いており、分担して家事をしていましたが、子どもが小学生になるタイミングで「夫婦どちらかが正社員、どちらかが非正規雇用で家庭を中心に」と家族で話し合い、寺田さんが主夫になると決めたといいます。
「奥さんが薬剤師の資格を持っていたことも理由のひとつ。家事は得意だったし、主夫になることに抵抗はなかった」と寺田さん。「農作業は、冬にほとんど作業が無く、時間に制限が無いから両立できている部分も大きい」とも。
家事について
「料理をするのは好き。今は毎日、子ども2人と奥さんの分のお弁当を作っています」と寺田さんは楽しそうに話してくれました。家事は365日休みがないのに、やることは多種、多様で終わりがない。そのため、たまに外食をしたり、洗濯も乾燥機を使用するなどしてうまく「手抜き」をしながらやっているそうです。
さらに、多様だからこそ男性が向いている家事もあると話す寺田さん。「車やパソコンの維持管理、住居の補修は男のほうが向いていると思う。機械が好きなので、パスタマシーンを買ったりしています。そういう面でも家事は楽しい」とも話してくれました。楽しんで家事をする寺田さんの姿を見ているか、寺田さんが家事をやることを長男とも次男とも抵抗なく受け入れているそうです。
夫婦で家事を分担することについても「男性は責任を与えられた方が頑張る人が多いと思う。男性に家事を手伝ってと言うのではなく、『ここはメインでやってね』と責任を与えた方がいいのかもしれない」とも話してくれました。
男女共同参画について
男女共同参画について、最近は昔よりも育児に参加する男性が増えていると思う反面、インフラの改善が追い付いていないと感じているそうです。たとえば、男子トイレにおむつの交換台がなかったり、ミルクを作りたくても、ほかのお母さんが授乳しているから授乳室に入れなかったりと、苦労をしたそうです。今後は「男性が家事・育児に参画できるように、環境を整えていって欲しい」と男女共同参画についての思いを寄せてくれました。