株式会社伊徳(大館市)
2016年3月31日
社内で浸透している育児休暇
株式会社伊徳は、正社員の男女比は3:1程度ですが、非正規雇用の従業員を含めると80%を女性が占める企業です。「女性が多いこともあり、出産後に育児休暇をとることが定着している」と話すのは、人事部で労務管理や制度の見直しなどを行っている吉田亜己さん。育児休暇は非正規雇用の従業員もそれぞれのライフスタイルに合せて取得しています。
いろいろな制度について
従来から採用活動に力を入れていましたが、依然として人材不足が問題となっていたことから、採用だけではなく離職率を下げることにも力を入れるため、働きやすい職場づくりを始めました。
2015年には1年以上働いて退職した人が、再度入社した場合に退職時と同じ処遇になる「カムバック制度」を設定しました。家族の介護などがあり、やむを得ず退職してしまった人にも、会社側から「また働きませんか?」という連絡をするなどの活動もしています。会社側としては即戦力を確保でき、従業員側としては退職前の待遇で復帰できるため、双方にメリットがあり、現在10数名程度の利用実績があります。
また同年に、新規従業員ひとりに対して、ひとりの先輩がメンタル面などのフォローを担当する「フレンド制度」も作りました。ベテランではなく、面倒見の良い、良き先輩としてフォローしてくれる人選をしています。慣れるまでは必ず週に一度、担当の新規従業員と話す時間を設けて、悩み事を聞いたりして不安を解決するようにしています。制度を利用した従業員からは、店舗内での人間関係が広がって、相談をしやすくなったり、先輩側も頼られることが責任感を生み、自身の成長にも繋がったと、好評だとのことで、現在はパート社員を対象としていますが、今後は新規正社員にも展開していく予定です。
今後の課題
「介護や育児などのために活用できる時短勤務制度もありますが、知らない従業員が多く、現在取得している従業員は数名に留まっていることから、今後は周知活動をしていきたい」と吉田さん。「事例を増やしていくことで、育児休暇のように周りの理解が得られるような環境を整え、必要な人が制度を活用できるようにしていきたい」と話してくれました。
また、どんな環境があれば、従業員がイキイキ働けるか、希望するキャリアアップができるかなどを考えて、これからも社内の制度を整備したり、適性を考慮した女性の登用などを進めていくとのことです。
株式会社伊徳
●大館市清水4丁目4-15
●電話 0186-49-2254
●HP http://www.itoku.co.jp/