帰郷6年目の『冬旅2025』は角館・横手・美郷 ~あきた未来戦略課交流推進員~

 気候は厳寒でも心は熱い『秋田の冬旅』。昨年は首都圏からの来客があり「上桧木内の紙風船上げ」と「男鹿のなまはげ柴灯まつり」の旅でしたが、今年は人生初の「横手のかまくら」と「六郷の竹うち」中心に体験してきました。恥ずかしながら、高校は横手だったにも関わらず本物のかまくらを見たことがなく、今回が初体験でした。

【冬旅・初日】
 14日(金)夕方に秋田駅でレンタカーを借り、その日に行われている『角館の火振りかまくら』を体験しに角館町の主会場・北会場(山根町)に到着、ここでは玉こんにゃくや焼き鳥をはじめとする無料のおもてなし(振る舞い)があり、寒さをしのぎながら体験することができました。会場はやや狭いながらかえって近くで見ることができ、良い体験ができました。火振りかまくらは数年前にも桧木内川沿いで体験したのですが、この会場で見ることができたのは、いかにも地元の昔ながらの小正月行事の雰囲気があってとても良かったですね。



 この火振りかまくらに使用する炭俵を制作する方が次第に少なくなり、今年も関係者の皆さんが開催を心配されていたそうですが、無事にこの行事が開催できてほっとされていた表情が印象的でした。
 火振りが終了した時間には周辺の食事処も閉まっていたため、帰宅しての夕食になりました。

【冬旅・2日目】
 翌15日(土)は『横手の雪まつり』かまくらと『六郷のカマクラ』竹うちへの初観戦に向かいます。この日は絶好の天候で晴れて暖かく、途中で見えた鳥海山もくっきりと稜線が見えていました。
 『横手のかまくら』の代表的会場、横手城が聳える「横手公園」。また会場のひとつでもある「雄物川民家苑木戸五郎兵衛村」。この2カ所で晴れた昼とライトアップされた夜の両方を写真に収めたく、2往復しました。「横手のかまくら」は約450年の歴史を誇る小正月行事、水神様をまつり、家内安全・商売繁盛・五穀豊穣を祈願する伝統行事です。

 「雄物川民家苑木戸五郎兵衛村」に初めて訪れたのですが、4軒の古民家があり、そのなかでお餅の振る舞いや納豆汁・地元酒蔵の限定酒等が販売されており、様々な体験ができるエリアでした。青空の下、白いかまくらが太陽の光でより一層輝き、また古民家とかまくらのコラボレーションは一生心に残る映像になりました。
 そしてそれから「横手公園」のかまくらに向かいます。会場へは市役所前他の巡回バスを利用して行くのですが、降車場から会場までの距離も程良く、上り坂を上ってすぐ面前に現れる横手城とかまくらの姿はやはり心に残る映像です。観光写真等で何度も見ていますが、やはり本物は“ ホンモノ ”でその違いは明らかでした。


 

 この日の昼食はやはり横手やきそば・・・と考えていたのですが、時間が少し遅くなったために途中の「十文字の中華そば」の有名店で海鮮だしの中華麺をいただきました。

 横手公園を後にしてまだ宵闇には早かったので、以前から行ってみたいと思っていた『後三年合戦金沢資料館』を訪問。18分ほどのビデオを視聴して館内の資料等を閲覧したのですが、館の方に丁寧に説明していただいたおかげで後三年合戦前後も含めた時代の流れや歴史的人物の関連性を知ることができて、とても有意義な時間を過ごすことができました。恥ずかしながら、横手を中心に地元豪族の清原一族とその後東北で権勢を誇る平泉藤原との強い繋がりがあった!という歴史を初めて知った次第です。

 その後再び夕方4時半過ぎに「雄物川民家苑木戸五郎兵衛村」に到着、次第に夕闇で暗くなる青のグラデーションの中、柔らかな光に包まれるかまくらと古民家の景色を目に刻みました。会場の関係者によると、そこには撮影タイミングや方角等へのこだわりが強い観光客(海外からの観光客も含めて)が撮影用雪の台に陣取って熱心にカメラを向けていました。
 印象的なシーンを撮影できたので、またもや急いで「横手公園」に。丁度良く6時半頃に会場到着、昼の訪問時に比べて数倍も観光客が多く、ここでも海外からの観光客が目立ちました。各地で宣伝をしてきた効果が出ていたようです。
 また、市のガイドの話によると、今年の天候はこの60年程の中で最高に良い!とのことで、それも観光客の足を向けさせてくれたのでしょう。時間の都合で蛇の崎川原の幻想的なミニかまくらには行けなかったことが心残りでしたが、次回訪問時のお楽しみにしたいと思います。

 そしてそれから今日の最終目的地・美郷町六郷に向かいました。この日の『六郷のカマクラ』は竹うちで有名ですが、蔵開きや天筆書き初めから始まり鳥追い行事~天筆焼き・竹うちでクライマックスに達するという祭り、その最終日が今年は15日(土)です。



 今年は例年にも増して観光客が多く、会場は立錐の余地もない状況。南北に分かれたチームが7~8メートルもある竹を操り、一斉に竹うちをする瞬間は大きな歓声とともに観客の興奮も高めます。竹うちは夜8時から3回行われ、2回戦のあとに天筆焼が行われます。その天筆が焼かれているかがり火の中で第3回戦が始まり、戦いが終了後、勝負の判定が行われ、北軍が勝てば「豊作」南軍が勝てば「米の値が上がる」と言い伝えられています。

【冬旅・最終日】
 16日(日)は横手『梵天コンクール』を見に横手市役所前に出向きました。ぼんでんが終わると横手に春がやってくる・・・といわれ、翌17日(月)には旭岡山神社に奉納されて行事は終了します。



 梵天コンクールは頭飾りの豪華絢爛さなど、その年の出来栄えを競うコンクールで、今年は全部で23本が参加して全国各地の市や団体からも賞が出される賑やかなものです。会場に到着したのが10時半過ぎ、丁度表彰式が開催される直前でした。この時にはすでに各賞が決定しており、大通りにはその発表の順番を待つ梵天がずらりと立ち並んでいます。頭飾りは様々な工夫・デザインがあり、豪華なだけではなくギャグっぽいキャラクターもあったりとバラエティ豊かで楽しめました。次回訪問の際には17日の旭岡山神社に奉納される梵天を是非見なくては!

 そしてこの日の昼食は待望の「横手やきそば」。私が高校時代にも何度か通わせていただいた「元祖焼そば神谷」で元気に仕事をするご夫婦の姿を見ながら、懐かしさとうれしさいっぱいの食事になりました。

 今年の秋田小正月のまつり巡りでは、県南がスタンプラリーを行い全部で7か所の祭りが対象になっており、そのうち5か所を巡ったにもかかわらずスタンプを押すことをすっかり忘れていたのはとっても残念でしたが、それだけ魅力ある冬まつりがたくさんあるという証でもあります。
 さて、来年はどこへ行きどんな旅をするか、いまからワクワクしながら過ごそうと思います。

★角館の火振りかまくらの情報はこちら
 角館火振りかまくら2025 | イベント | 田沢湖角館観光協会-Tazawako Kakunodate Tourism Assosiation- (tazawako-kakunodate.com)

★横手の雪まつり情報はこちら
 「横手の雪まつり」情報 – 一般社団法人 横手市観光協会 (yokotekamakura.com)

★六郷のカマクラの情報はこちら
 
「六郷のカマクラ」 (town.misato.akita.jp)

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