９月から秋のシリーズが始まった『第3回 秋田・潟上国際音楽祭2024』、１０月の演奏会は、12日(土)に音楽祭実行委員長・千田桂大のピアノ独奏、巨匠R.ジーハファー指揮仙台フィルハーモニー管弦楽団、同19日(土)にはR.ジーハファー委嘱作品の世界初演（潟上市中学校吹奏楽部との共演）、そして名指揮者ネーメ・ヤルヴィに認められたエストニアの新星ミヒケル・ポール(ピアノ)の初来日と、興味深い演奏会が続きます。

【10月の演奏会】



《10月１２日(土) 千田桂大(ピアノ)・レインハルト･ジーハファー＝仙台フィルハーモニー管弦楽団》
（会場）秋田アトリオン音楽ホール 14：00開演
（曲目）ベートーヴェン：交響曲第5番、モーツァルト：ピアノ協奏曲第25番、他

聴き所：敢えて後半の演目に据えた千田桂大の弾くモーツァルト、華麗で雄大な曲の各所に見られる短調やゆったりしたメロディの繊細な音色・ニュアンスを期待したい。またドイツをはじめ世界の有名オーケストラを指揮して巨匠R.ジーハファーが交響曲「運命」をどんな音で提示してくれるかが楽しみです。



《10月19日(土) R.ジーハファー(作曲・指揮・ピアノ)＝潟上市中学校吹奏楽部 合同公演》
（会場）潟上市市民センターかたりあん 14：00開演
（曲目）R.ジーハファー作曲、特別委嘱作品「Blue Moon」世界初演、他

聴き所：作曲家としても名品を世に出しているR.ジーハファーが、潟上の子供達のために作曲した曲での中学生たちとの共演が聞き物ですね。



《10月20日(日)能代、25日(金)秋田、27日(日)横手 ミヒケル・ポール(ピアノ)リサイタル》
（会場）20日(日) 能代文化会館 14：00開演
　　　　25日(金) アトリオン音楽ホール 19：00開演
　　　　27日(日) 横手市民会館 14：00開演
（演目）ショパン、チャイコフスキー、バルトーク他

聴き所：初めて耳にするピアニストだがデビューから既に十年近く、新人ピアニストの登竜門であるロンドンのウィグモアホールやバービカンホール等で既に成功を収め、地元音楽国家・エストニアでは巨匠ネーメ･ヤルヴィ指揮エストニア国立交響楽団と数回ツアーを行なうほか、ヨーロッパ・アメリカでリサイタルを成功させている逸材のようです。初来日（しかも今回は唯一秋田だけ！）に臨んで自信ある演目を取りそろえてきている様子。大家等とは異なる、北欧ならではの若く新鮮な息吹や空気が感じ取れるのではないでしょうか。

　私がこの音楽祭で感じたことは、演奏家個々のプロフィールをしっかり確認して演奏会に臨む事が大切だという点です。実行委員長の千田桂大、指揮者・作曲者のR.ジーハファー、ピアノの新星M.ポール各氏の経歴を知ることで、演奏家本来の得意分野や期待感が膨らんで“この演奏会は聴いてみたい”と意識が変わるきっかけを見つけることに繋がるからです。

　回を重ねるごとに活動の幅が広がり、奥深い音楽祭へと成長しているこの秋田県初の発信であるこの国際音楽祭を応援し、見守り続けて行きたいものです。

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　秋田・潟上国際音楽祭実行委員会(アートオフィスサイチ)
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