秋田の農業女子・トップランナー『あきたアグリヴィーナス ネットワーク』メンバーをご紹介
今回は秋田県農業女子のトップランナー『あきたアグリヴィーナス ネットワーク』のメンバーをご紹介いたします。
昨年の「あきたじん・連絡シート」に記載されていた要望記事欄に「秋田の農産物や活躍する農業人の紹介を希望」とあったことから、県内の情報を調べ『アグリヴィーナス ネットワーク』という活動を知りました。この活動は2018年にスタートし、翌年には各人が育てた農産物で加工品を作って販売、今に至っています。
ご存じのことと思いますが、国が進めている「6次産業化」というのは、1次産業:農業等、2次産業:加工、3次産業:販売等を一括して事業化《1x2x3=6》で6次産業だそうですが、秋田の『アグリヴィーナス』の活動も、商品の付加価値をどう付けるか・購入できる場所や入手方法・告知や宣伝手法等、経験したことがないことを模索・検討しながら挑戦を続けているとのことです。
今回、実際に活動されている皆さんに直接お目にかかって、個々人の農業への意欲・育てている農産物へのこだわりや事業の目標、そして様々な環境や構造の課題などを伺ったことで、これは秋田にとっては貴重な宝であり、是非とも成功に向けてお手伝いしたい!と思い、紹介する次第です。
第1回目としてご紹介する『アグリヴィーナス』は、次のお二人です。
☆1:『林崎 栄美さん』(仙北市出身)・事業体:農業法人(有)北浦郷(きたうらむら)
農作物:お米・とうもろこし・ピーマン他
※フリーマガジン Sぷれっそ「がんばる人応援します81」で特集掲載(2022年)
《農業女子への道》
林崎さんは元々専業農家の生まれですが、当初は異業種に勤務。転機があって農業に向き合うことになり、自ら(有)北浦郷に直談判して入社、それ以来本格的に農業への情熱を注いでいます。彼女が農業に向き合う姿勢やしっかり地に足が付いた発言からは、その収穫される作物が間違いなく高品質であることが確信できます。
《手がける農作物へのこだわり》
7月・8月の主力農作物は『とうもろこし』。約3ヘクタールの広さを1人で栽培しており、そのこだわりは、本来1本の木から成長したとうもろこしが2~3本は採れるところを敢えて1本だけ収穫、残りの実は「ヤングコーン」として早い時期に摘み取って出荷していること。1本の木から1本しか収穫しないことで実が大きくなり、甘くおいしいとうもろこしになるそうで、林崎さんのとうもろこしは糖度が16度もある。しかも!原則収穫したその日のうちに出荷しており、収穫直後の格別・最高の美味しい状態で届けたい!味わってほしい!とのこと。
そのため、直接出荷するエリアは西は関西までとしており、それでも要望される遠方のお客様には少し味のピークを過ぎる旨を納得していただいたうえで出荷しているそうです。
他にも様々な野菜を栽培していますが、ピーマンは無農薬で栽培しており、大きくて甘いのが特徴です。このピーマンを子供達に食べてもらいたい!との思いで作った商品「ぴーまん味噌」は、令和元年の「秋田米にぴったり!ごはんの友選手権」で準グランプリを受賞、子供だけでなく大人にも評判。
普段は大仙市「しゅしゅえっとまるしぇ」で販売中で、その他秋田駅はじめ市内や空港の販売イベント等で出品していることもあるので、お見かけの際は是非お買い求めください。
☆2:『小松 瑞穂さん』(大仙市出身)・事業体:ふぁー夢 瑞穂
《農業女子への道》
200年を超える農家に生まれた11代目、岩手の農業大学校を卒業後、すぐ始めた主力商品が自慢の『枝豆』。1.3ヘクタールの広大な農地で、10種ほどの枝豆を種を植えてから育成まで一人で管理しています。
7月末から9月いっぱいまで収穫できるのが秋田・枝豆の特徴。9月が収穫ピークとなるこの時期、毎日のこまめな手入れと作業が続きます。
《手がける農作物へのこだわり》
瑞穂さんの枝豆栽培に対するこだわりは「収穫はすべて手摘み、洗った後の選別もすべて目視と手作業」ということ。ご近所の10名ほどに手伝ってもらって毎日早朝に収穫・選別するので、商品の品質は折り紙付き、自宅に近いJA直販店・大仙市「しゅしゅえっとまるしぇ」では商品を陳列するやすぐ売り切れるほどの人気。
その枝豆を1年中味わってもらえたら・・・との思いで手がけた商品が「あきたほのかの豆ごはん」。
これも自慢の自家栽培「あきたこまち」(白米)に乾燥させて大豆状にした「あきたほのか」(枝豆)を組み合わせた商品です。乾燥させることで長期保存が可能になり、風味豊かな豆ご飯が味わえます。こちらの商品も大仙市「しゅしゅえっとまるしぇ」で販売しており、売り切れてしまうことも多い人気商品です。
「あきたほのか」は秋田県オリジナルの品種で生産のピークが9月、小松さんイチオシの枝豆だそうで、楽しみですね。