男鹿市出身のあきたじん ~小杉裕子さん~
今回は、秋田県男鹿市出身で佐賀県武雄市のケーブルテレビ局で活躍されている小杉裕子さんをご紹介します!
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ふるさと・秋田県男鹿市を離れ、約25年。現在は佐賀県武雄市のケーブルテレビ「ケーブルワン」でアナウンサーや番組制作の仕事をしています。
縁もゆかりもない土地だと思っていた武雄ですが、戊辰戦争時に武雄から秋田へ1000人もの兵士が援軍として赴き秋田で命を落とした人もいる事、今でも秋田市新屋・日の出町町内会が年に一度の慰霊祭を続けている事を知り、戊辰戦争から140年の節目の年(2008年)に「葉隠墓苑~先人たちに想いを馳せて~」という番組を制作し全国の番組コンクールで奨励賞を頂きました。番組を視聴した武雄の方が墓参団を募って慰霊祭に参列するなど、秋田県出身の私が制作した番組がひとつのキッカケとなって武雄と秋田の交流が復活した事はとても嬉しい反響でした。
秋田での取材の際には多くの方にご協力頂き、「縁」を感じ、「人のあたたかさ」を感じ、故郷への想いをより強く持ったものです。秋田では小中学生にも慰霊祭の意味などがきちんと伝えられていて、先人たちに想いを馳せる事で今ここに在る事への感謝の気持ちを話す方も多く「伝え続ける事の意義」についても考えさせられました。
昨年(2019年)に、日本ケーブルテレビ大賞番組アワードで準グランプリを受賞した番組は「生命(いのち)の水をいただきます~へちまや群生舎~」。炎天下の作業や台風時の対応など過酷な環境の中黙々とへちまと向き合い、一滴一滴へちまの樹液を採集する姿などを1年3カ月密着取材したものです。真摯にへちまと向き合う姿を、番組を通してひとりでも多くの方に伝えたいと思っておりましたので、受賞のおかげで全国で放送して頂く機会も頂き嬉しい限りでした。
これからも人との「縁」を大切に、第二の故郷・武雄で、懸命に何かに取り組む人達を取材し続けたいと思っています。