世界が一つとなる絆づくりを」 ~ 加藤 義雄さん ~
今回は、神戸ユネスコ協会会長を務めている近畿秋田県人会の加藤義雄さん(五城目町出身)をご紹介します。
神戸市内で不動産会社を経営する加藤さん。本業のかたわら、神戸ユネスコ協会会長として、長年にわたって社会貢献活動に尽力されています。
平成14年に「途上国に小学校建設を」という旗印を掲げ「一寸奉仕基金」を立ち上げて資金を集めながら、アジア地域で識字率が低いカンボジアを何度か訪れて、文房具などを寄贈していました。
そして23年に、とある小学校を視察しました。村人が25年前に建設した木造校舎は、壁もなく吹きさらしの状態で、倒壊の危険もありました。教室も2つしかなく、5、6年生は約7キロも離れた他の学校に通わざるを得ない状況でした。
子供たちに、今何が一番嬉しいか、何を一番したいかと尋ねると、全員が「学校へ行くこと」と答えました。そのときの子供たちの目は希望に輝いていたそうです。
そこで、この場所に学校を建設することに決めました。その年の11月に着工し、翌年の5月に完成しました。開校式は約1,100名が参加し盛大に行われ、加藤さんには感謝状と国家勲章が授与されました。
開校から4年後には校庭に図書室まで建築した加藤さん。県人会会員として、ふるさと秋田と近畿地区とのつながりはもちろんですが、「世界が一つとなる絆づくりを進めていきたい」と、その目は世界を向いています。