浅舞絞り

横手市(浅舞絞り)

 横手市で制作されている木綿を用いた藍の絞り染めが浅舞絞りです。藍色一色による濃淡で表現される美しさが特徴です。

歴史・特徴

 浅舞絞りは旧平鹿郡浅舞地域で、江戸時代末期から製造されていました。浅舞地域は木綿布の産地であり、藍草に適した土地や豊富な水、多くの染屋が存在するといった条件が揃っていたため、発展していきました。
 大正時代には伝承者が減少し、一度は姿を消したものの、昭和57年(1982年)に伝統を復活させようと正藍浅舞絞り保存会(現:浅舞絞り藍染め保存会)が発足しました。

 浅舞絞りは染める回数・技法によって異なる表情を持ち、職人が同じであっても模様が同じになることはないため、それぞれの作品が特徴的になります。また、古くなっても染め直しができるというメリットもあります。

技術・職人の技

 絞り染めは、布を糸で縫い締めたり板で挟んで締め付けたりして染めていきます。締め付けられた部分に染料が染み込みにくいので、染め残されて模様となります。

 浅舞絞りには非常に多様な絞りの技が組み合わせて用いられ、染め残された白、染め上げられた濃紺、中間調の藍色など、幅広い濃淡の藍色によって特徴的で華やかなデザインが描かれます。

 

産地の取組など

 浅舞絞り藍染め保存会では定期的に会員が集まり、技術を教え合ったり一緒に染めたりして保存・伝承に努めています。また、一般の方に身近に感じてもらうため、毎週月・水・金の午前中は平鹿生涯学習センターで作品を展示・販売しているほか、ハンカチの藍染体験をすることもできます。
 購入希望の連絡があれば上記以外の日程でも柔軟に対応しています。

 

工房・産地紹介

浅舞絞り藍染め保存会

代表:佐野 洋子 さん

電話番号:0182-24-2266