能代凧
能代市(能代凧)
能代市で制作されている凧です。「べらぼう凧」と呼ばれる、あっかんべーと舌を出した男女の凧が全国的にも珍しく有名です。
近年は凧本来の遊ぶ目的だけでなく、縁起物・装飾品として購入される機会も増えています。
歴史・特徴
約1100年前に坂上田村麻呂の軍勢が蝦夷討伐の際に、空高く揚がった凧を目印に能代に入港したとの伝説があります。350年ほど前には凧揚げが大流行し、明治初期には今の能代凧の原型ができあがったと言われています。
昭和24年(1949年)の大火事により一度凧の原画が焼失してしまいましたが、職人の記憶や残されていた絵を元に忠実に絵が再現されました。現在でもその下絵が伝統として引き継がれています。
「べらぼう凧」が最も有名ですが、その他にも全国の有名な武将や本の主人公を描いた「武者絵凧」や桃太郎、だるま、えびす様などの縁起物を描いた凧も制作されています。
技術・職人の技
凧の骨組みに使用する竹の竹割りから凧への絵付けまで、全ての工程を手作業で行っています。その工程の中で特に難しいとされているのは、絵の輪郭を一気に描き上げる「線がき」です。一人前に描けるようになるためには10年程度経験を積む必要があります。
産地の取組など
能代凧を製作している「北萬 北村凧提灯店」では、べらぼう凧や武者絵凧などの展示コーナーを設置し、一般の方にも公開しています。
また、能代凧保存会があり、毎年4月ころに能代凧揚げ大会が行われています。
工房・産地紹介
○工房・産地紹介
北萬 北村凧提灯店
〒016-0811 秋田県能代市日吉町7-3
電話番号:0185-52-7978