遺跡の概要・調査成果

払田柵跡の現状

立地

払田柵跡は、秋田県の南東部にある横手盆地北部の、大仙市払田と美郷町本堂城回に所在する。

横手盆地は東西約15km、南北約60kmの広さで、東側に奥羽山脈がそびえ、その山麓には扇状地が発達する。
雄物川が盆地を南北に貫通し、秋田平野に出て日本海に注いでいる。

払田柵跡はJR奥羽本線大曲駅より東へ約6kmの位置にあり、硬質泥岩を基盤とする標高65mの真山、54mの長森と呼ばれる低い丘陵を中心とした低地に立地する。
北側に矢島川(烏川)、南側に丸子川が流れ、この二つの川に挟まれた、広い平野に浮かぶ小島のような小さな丘陵を選地している。

政庁に立つと、南には平野の彼方に、標高2,237mの鳥海山をはじめとして山形県との境をなす山々を望み、東には岩手県と境界を画して連なる標高1000m級の奥羽山脈を間近に見ることができる。

▼ 真昼岳から見た払田柵跡

真昼岳より