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名物に触れる

松館祖霊祭

画像:松館祖霊祭

  各地で春と秋のお彼岸に行われる行事「百万遍念仏」では、大きな数珠を数人で持ってジャラジャラと回します。

 ここ松館集落では「神式」で行われているのです。
 
 元々、秋分を祝うのは、神道や仏教など宗教的な区別ができるはるか以前からの日本の伝統です。それに仏教が混じり合い、百万遍念仏などの要素が入ったのではないかということでした。この行事も、お墓参りをして先祖の霊を慰めるのと同じ意味を持ちます。
 
 明治初めの神仏分離の際に、仏教の強い地域、神道の強い地域で「神式」「仏式」に分かれました。松館集落では「神式」ですが、仏教の「念仏」もあり、神仏混淆の時代を強く感じさせます。
 
 秋の彼岸に入ると、「宿(やど)」と呼ばれるその年の当番の家の方が、一週間集落を回ります。そして、彼岸の最終日「しまい彼岸」の日、この日は皆で集落を回る日です。
 お昼前、続々と地元のおばあちゃんたちが集まり、出発の準備を整えます。その間「宿」の方も直会などの準備を進めます。鐘を叩く人以外は全員女性、賑やかに出発の鐘は叩かれます。
 
 いよいよ出発、集落の十字路や丁字路などで止まり「カーン! カーン!」と甲高い鐘の音を響かせながら、直径数mの数珠を回していきます。途中から、鐘の音に誘われて集落のおばあちゃんたちがドンドン参加してきます。センターに近づくと、数珠を持ち切れないほどの人たちが参加していました。子どもたちが数珠を手に取ると、おばあちゃんたちが口々に「運動会ではやぐ走れるようになー」「頭っこいぐなるようになー」と声をかけている姿はとても温かくなれます。
 
 この後、松館改善センターで神事が行われ、松館集落の彼岸は終わりを迎え、秋がいよいよ深まっていきます。
 
2011年4月掲載

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