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語りを聞く

若畑里づくり協議会 会長(平成22年度) 佐藤栄一さん

画像:若畑里づくり協議会 会長(平成22年度) 佐藤栄一さん

  佐藤栄一さんは常に走りまわっています。

若畑紅葉まつりでの栄一さんは、新米のたんぽに味噌を塗りながら、新聞記者の質問に答え、足りないものがあれば、自転車で走り回り……。若畑里づくり協議会の会長を務める栄一さんは、元気な若畑住民の先頭に立ちみんなをひっぱる、文字通りの牽引役です。

 「若畑の名を売ろう!」……湯沢市の合併を機に誕生した若畑里づくり協議会は、生まれ育ったふるさとを残すため、地域の外に若畑を売り込む活動を積極的に行ってきました。栄一さんは、集落自慢の味・みそ焼きたんぽを東京や宮城の物産展でPRと販売を行ってきました。さらに、平成22年(2010年)に秋田県が主催した「秋田農山村・旬を感じるツアー羽後・皆瀬3日間」では、都会からの参加者に精米の様子を見学してもらい、若畑流のいものこ汁なども振る舞いました。 

「何もないけど楽しんでいってけろ」。そう話す栄一さんの柔らかい県南・皆瀬の訛りはとても耳に心地よく響きます。頼まれれば若畑のガイドも買って出ます。集落の沼や山は、地元の方でなければ気楽に訪れることのできない場所です。「見てみたいという人をその場所に連れていけば、みんな喜ぶっけ」と話す栄一さん。「若畑」を外部の人々に体験してもらうため、栄一さんは常に動き続けます。 

若畑部落長の佐藤秀男さんは、栄一さんとは子供のころ相撲をとって遊んだ仲。秀男さんは、栄一さんのことを「若畑には絶対必要な人。どんな立派な言葉を使っても、人々をひっぱるには“気もち”を持った人でないと務まらない」と話します。みそ焼きたんぽを作ってくれたおばあさんたちへ手間賃を払い、差し入れの気配りも忘れない栄一さんを「損得抜きに若畑のことを思って動いているのがすごい」と秀男さん。

「誰も喧嘩することがないのがいいな」。

 若畑の好さをそう話す栄一さん。遊びも仕事も常に全力疾走するのが栄一さん流です。 今後、若畑はどんな姿になって欲しいか? ……その問いに栄一さんは「今、若畑から外に出て行っている人たちが、何人かでも戻ってきてくれる、そんな場所を残していきたい」と答えてくれました。彼らが戻ってきたくなるように、そして戻ってきた時「よく帰ってきたな~」と迎えてやれるような、そんな若畑を残していくのが、栄一さんの願いなのです。

2011年4月掲載

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