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語りを聞く

大屋梅保存会の活動

画像:大屋梅保存会の活動

 梅の里として知られる大屋地域。大正時代には樹齢400~500年を超える梅の木が1000本以上あり、梅の出荷で生計をたてる住民も数多くいました。この大屋地域で梅の保存と観梅を主眼に活動しているのが「大屋梅保存会」です。

 大屋梅保存会の始まりは、昭和45年(1970年)にさかのぼります。梅の栽培が盛んだった大屋地域ですが、明治時代になると平鹿地方(現在の横手市)を中心に果樹栽培に取り組む農家が増えはじめ、昭和30年代に入ると、大屋地域でも「梅」から「果樹」へ移行する農家が増えるようになります。
地域から梅林が減少する中、昭和45年(1970年)、俳諧をたしなむ有志が、伝統のある大屋梅を保存しようと「大屋梅林保存会」を結成します。現在の「大屋梅保存会」の前身となる団体です。
植樹を中心に活動していた大屋梅林保存会ですが、平成17年(2005年)、地域内の梅の古木(樹齢100年以上)を調査したところ、わずか150本前後に減少していました。危機感を募らせた大屋梅林保存会を中心とする住民が「梅の里」復活に向けて結成したのが、現在の「大屋梅保存会」です。

 減少した梅の木を増やそうと、平成18年(2006年)から大屋梅保存会メンバーが中心となり、地域と大屋沼などに450本の大屋梅を植樹しました。その後も大屋地域の各地で植樹活動を展開しています。
また、平成22~23年度(2010年~2011年)には、大屋梅の元祖と伝わる「江津の庭梅(にわうめ)」の診断を樹木医に依頼しました。幹の腐朽処理や土壌改良・病害虫予防などを行い、古木の再生に取り組んでいます。

 大屋梅保存会では、「地域の歴史」「地域の生活文化」「地域住民の参加」の3つを地域づくりのテーマとして活動しています。「さかえ市民会議(地域の町内会長や各団体で組織する団体)」「栄小学校」「栄公民館」といった地域住民の協力を得て、大屋の歴史のCD化、大屋梅加工品の開発・販売、大屋納豆の復活など、梅の保存活動のほかにもさまざまな活動を行ってきました。

 梅の加工分野では、平成18年(2006年)、日の丸酒造(横手市)が発売した「梅まんさく(大屋梅を使った梅酒)」が農林水産大臣賞を受賞したのを契機に、日の丸酒造に大屋梅の青梅を出荷しています。平成19年(2007年)には、大屋梅を使った「梅干し」「カリカリ梅」「梅びしお」を栄公民館と共同で作り販売も行いました。
平成21年~22年(2009~2010年)は地域の案内人20人を育成し、JRと連動した「駅からハイキング」を2回実施しました。大屋梅の梅干し入りのおにぎりと納豆汁を振る舞い、多くの観光客をもてなしています。
さらに大屋館(おおやだて・集落を見下ろす城趾)に「大屋八景」を再現して「大屋を見下ろす桜を」との思いから、平成24年(2012年)から170本の桜の苗木と成木を植樹しました。植えた梅林の管理方法をCD化して地域の方へお知らせしたり、保存会による梅林管理の補助も行ったりしています。

 さまざまな活動を展開してきた大屋梅保存会は、平成25年(2013年)現在、大屋沼の梅林による、美しい景観づくりを進めています。観光客が見て楽しめる梅林の整備とともに、急速に増えている梅の実の需要にも応えていきたいと考えています。雹害や雪害にも負けない、梅に彩られた美しい大屋地域を目指した地道な努力が続いています。

【関連リンク】
ふるさと栄会「大屋梅保存会」紹介ページ

【産地直送ブログ】
横手市・大屋館(おおやだて)の桜植樹(2013年1月掲載)
横手市・大屋地域をめぐる歴史ウォーク「大屋の里巡り」(2012年11月掲載)
 

2013年8月掲載

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