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名物に触れる

筏(いかだ)の大杉

画像:筏(いかだ)の大杉

 

 三又地域に向かう途中、筏集落の比叡山神社を囲む杉林から頭をのぞかせる「筏の大杉」。秋田県指定天然記念物であるこの二又の巨大な杉は、2本の合体木であると言われています。幹が分かれる又の部分には山桜が着生し、「桜の花が咲く杉」として喜ばれてきました。桜の重量で亀裂が生じたため、現在は取り除かれて一部を補強されています。
 
 この神社を舞台にした昔話が「筏の番神さま」。天正3(1575)年のこと、領主の小野寺景道が獅子狩りにやって来ましたが、うっそうと生い茂る古木の間に迷い込んで、城へ帰れなくなってしまいました。その時、ポッポッと30の明かりが灯って道を照らしたそうです。殿さまはそのご加護の感謝として、立派な社殿を建てたということです。大杉の木の皮を煎じて飲むと乳の出が良くなることから、「授乳の神木」とも呼ばれています。
 
 文政8(1825)年、菅江真澄がこの地を訪れて記録を残しました。比叡山神社の起源は、昔話のものと、大同3(808)年とするものの2説があって、大杉の樹齢から察するに古い方であろうとしています。大みそかに行う「大松火」の神事と、その翌日の「初婿の相撲」は有名で、真澄は後日、「油餅」のまじないと合わせて書き足しています。
2010年4月掲載

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