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語りを聞く

農事組合法人たねっこ 代表 工藤修さん

画像:農事組合法人たねっこ 代表 工藤修さん

 小種(こたね)小学校には「種っ子パワー」というキャッチフレーズがありました。農事組合法人「たねっこ」の名前は、このキャッチフレーズにちなんでいると、代表をつとめる工藤修さんは話します。平成20年(2008年)に小種小学校は閉校しましたが、小種地域には「種っ子」の名が、今も引き継がれています。 

 秋田県最大規模(最大の耕作地面積)の農事組合法人として「たねっこ」が誕生したのは平成17年(2007年)、小種小学校が閉校する1年前のことです。法人名には、様々な案が出されましたが、「小学校にちなんだ名前なら地域の人々も喜んでくれる」そんな工藤さんの思いもあり、高齢者にも配慮したシンプルな平仮名の「たねっこ」が誕生しました。
 
 工藤さんは小種地域の新田集落で農業を生業としています。大仙市の認定農家として、仙台市の中学生を自宅で受け入れ農作業体験の場を提供する、グリーンツーリズムの実践も行ってきました。
 
 「たねっこ」は小種地域の約130人の組合員、そして臨時職員も含めると約2700人が働くこともあります。工藤さんは、トップダウンで決断を下さずに、組合員のニーズを把握することを心がけています。
 
 小種地域は、地域内の5集落が、集落単位で地域運営を行ってきています。今も集落ごとに田植え後のさなぶりや運動会を行っており、集落内の関係はとても良好です。しかし、少子高齢化や不景気の影響により、コスト面や後継者不足の課題も浮き彫りになってきました。「たねっこ」が誕生したことにより、各集落だけで抱えていた課題を「地域単位」で解決できるようになったと、工藤さんは感じています。
 
 「たねっこ」の誕生により、それまで地域に無かった面白い光景も生まれました。田植え後の5月から6月にかけ、「たねっこ」では40台近くのトラクターが一斉に作動し、畑を耕し始めます。今では当たり前の光景になりましたが、当初は新聞社がこの光景を撮影に訪れ、県道を走る大型バスも一時停止して見学していたこともあります。「60人以上の人たちが協同作業する様子が、本当に面白い」と工藤さんは話します。「組合員が『たねっこ』に入って良かった」  そう感じてくれるような環境作りを工藤さんは心がけています。
2011年4月掲載

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