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歴史を知る

円満造翁とドンパン節

画像:円満造翁とドンパン節

 「ドンドンパンパンドンパンパン~」の歌い出しで全国的にも有名な『ドンパン節』は、仙北市白岩(しらいわ)地域の雲巖寺で誕生しました。「東北の左甚五郎」の異名を持つ、名工・円満造(えまぞう)翁こと高橋市蔵が作曲した、『円満造甚句』が原型と言われています。

 雲巖寺の山門は県の有形文化財に指定されており、山門の両袖に立つ仁王像は、円満造の彫刻によるものです。

 2体の像は、1本の大木の上部と下部から切り出されています。山門の正面に向かうとすぐ左手、鎮守稲荷堂の近くには、かつて、樅(もみ)の古木がありました。これが落雷で枯れてしまい、樅の木を惜しんだ当時の住職が円満造に依頼して、仁王像の制作が行われることになりました。

 『円満造甚句』は、仁王像制作の際、木を削るノミのリズムに発想を得た即興歌です。初めは文句のようなものは無く、「チイチイサイサイチイサイサイ~」の鼻歌が座禅堂に響いていたと言います。

 円満造翁の晩年の傑作とされるこの仁王像は、諸事情から完成が遅れることになります。鎮守稲荷堂から山門への小さな引っ越しは、十年の長きにわたりましたが、現在は雲巖寺の入り口で訪れる人々を出迎えてくれています。

 
平成22(2010)年4月掲載

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