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語りを聞く

三ツ方森町内会 会長(平成23年度) 猪股保さん

画像:三ツ方森町内会 会長(平成23年度) 猪股保さん

 5軒の家で構成される三ツ方森(みつかたもり)町内会は、当然ですが皆さん顔見知りです。
 平成23年度現在、その三ツ方森集落を束ねているのが猪股保さんです。自分を「小間使い」と言いますが、その仕事は地域のまとめ役。三ツ方森集落の5つの大きな年中行事は、5軒の家で行事の当番を回しながら行われますが、その調整は猪股さんの仕事でもあります。また行政との連絡、草刈りや山焼きなどの作業の指揮など、やることは盛りだくさんです。

 「根花餅(ねばなもち)」の復活や、「根花餅」を使ったイベント「三ツ方森茶屋」、そして首都圏への山菜の売り込みなど、三ツ方森集落で新しく始まった活動を、人々の調整、連絡役として下からしっかりと支え、時には陣頭に立ち活動を盛り上げています。
 ミズの料理が県外の大手スーパーの担当者から思った以上の評判を得たり、試験的に出荷したミズが思いがけず高級な場所で使われたりと、その試みは大きく広がりつつあります。
 「今まで知らなかった人と交わって話ができる」と、新しい試みを通じて、町内会長としての交流がどんどん広がっていきました。

 会長として新しい試みにも積極的にチャレンジし苦労をしているはずなのに、そんな素振りを周りには見せません。温かい人柄が皆をまとめていく大きな力と感じます。元気ムラフォーラムの事例発表では、「三ツ方森に皆さん遊びに来てください!」と他の元気ムラ集落へ呼びかけ、その後のイベント「三ツ方森茶屋」では、会館に入りきらないほどの方々が集まってくれました。

 取材の時には奥さんをよく立てて、いつも仲良く活動に参加する姿が印象的な猪股さん。今では集落で唯一の稲作を行い、今も夫婦で仲良く三ツ方森の山の上に稲架(はさ)をかけています。
 そんな会長さんが一番心がけているのは、やはり地域の皆さん。「みんな病気しないように……」という言葉が印象的でした。「ここを残していきたい」と猪股さんは言います。江戸時代に最初たった2軒から始まり、大正・昭和になってようやく軒数が増え、今では5軒の集落です。「嫁に来て逃げた人はいない」というほど素晴らしい環境ですが、少ない人数、高齢化のための苦労は尽きません。
 会長さんは言います「いずれ大変な時が来るから。そのために若い人たちがここに来てくれれば」と。そのための模索が続きます。
 

2012年5月掲載

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