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語りを聞く

三ツ方森町内会

画像:三ツ方森町内会

 由利本荘市の三ツ方森(みつかたもり)集落は、山の山頂付近に5軒の民家がある集落です。
 平成7年(1995年)頃までは「部落会」だったものを「町内会」に変え、今の三ツ方森町内会になりました。

 三ツ方森町内会の活動には、年間5つの行事があります。
 お正月に集落会館へ集まり新年の挨拶を行う「一礼」、3月は「春祈祷」、田植え終わりの6月には「さなぶり」を行い、お盆の8月14日にはそれぞれの家々をまわり家の仏様を供養する行事、12月には「恵比寿講」という収穫感謝祭を行っています。
 これらの5つの行事は当番制になっており、毎年、集落に丁度5軒あるすべての家々に当番が回ってくるようになっています。

 もともとは約200年前、藩命により藩境の監視のために移住した2軒の集落だった三ツ方森集落は、大正、昭和と、その2軒から3軒が分家し現在の5軒へと増え、それから増えることも減ることもなく、昔から5軒のまま変わらないという珍しい集落です。
 「それだけ住みよい地域だってことだ」と、前会長さんは話します。
 三ツ方森集落に嫁いできた女性で、他の地域へ出て行った方は一人もいないと教えてくださいました。

 集落の方々は、イベントや話し合いなどの会合があると必ず集まってくれ、様々なことに協力してくれると町内会長の猪股保さんは話します。
 また、イベントや行事を行う時などの雰囲気がとてもよく、皆さんが真面目に取り組む姿が集落の方々の良いところだと言います。
 お母さんたちは笑いながら「みんな世話好きで、お客さんをおもてなしして喜んでもらうことが好きなの」と話してくださいました。

 2010年からは、地域でかつて貴重な食料として食べられてきた「根花餅」の復活を目指した「根花餅づくり再生・継承プロジェクト」や山菜の売り込みが行われ、2011年には、千葉県の大手スーパーがミズや山菜などの視察に訪れ、また「三ツ方森茶屋」というイベントを開催し、その中で「根花餅」がついに復活を遂げました。

 そんな三ツ方森集落の方々の自慢であり大切にしているものは、三ツ方森集落会館から見える景色です。仁賀保高原の風車や朝の雲海、そして大曲の花火など、季節によって違う趣を見せる眺めは、皆さん口々に地域の自慢だと答えます。
 三ツ方森集落会館からは、おおらかな皆さんの心を映しているかのように、どこまでも続く広大な風景が広がっていました。
 

2012年5月掲載

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