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語りを聞く

坂之下部落会 会長(平成23年度) 茂木精(くわし)さん

画像:坂之下部落会 会長(平成23年度) 茂木精(くわし)さん


  「“嫌い”という人を作らないようにしよう」。
  坂之下部落会の会長を務める茂木精さんは、60歳になった朝、自身の人づきあいでの「好き嫌い」を、とっぱらおうと決意したそうです。会長になったのは2年前に遡ります。坂之下集落は、由利本荘市の農村集落元気づくり事業のモデル地域に指定され、地域運動会の復活や、国際教養大学の学生たちに民泊体験の場を提供するなど、精さんは多忙な日々を送ってきました。
 
 最も楽しかった活動は10数年ぶりに復活した「地域運動会」だそうです。運動会の開催には、反対する住民もいたそうですが「その人たちの話を聞いて、その人もひっぱりこんで仲間にしてしまおう」というくらいの気持ちで取り組みました。運動会を開催した後、精さんが集落を歩いていると、住民が車を留めて「いがったな~」と声をかけてくれ、運動会復活は平成23年(2011年)の坂之下集落の大きな話題となりました。
 
  モデル地区に指定されたこの3年間、精さんは、坂之下部落会のメンバーとともに、国際教養大学からのアドバイスを受け、県内外の様々な場所を訪れました。同じ由利本荘市で活動する赤田地域中直根(なかひたね)地域上笹子地域の住民と行動を共にすることも多く、「あぁ、こんなこともできるのか」と刺激を受けてきたと言います。石窯の設置や休耕田を利用した「そばプロジェクト」など、行政の協力を得て「まずは出来ることから」行動してきました。
 
 最初は何をすればよいのか分からなかったと話す精さんですが、今では、考えるよりも実際に体験して感じてきたことの方が印象に残っていると話します。これからやりたいことの一つは、坂之下部落会館の横にある、使用されずにいるポンプ小屋の活用です。「歳いった人たちが集まってお茶っこ飲んだり、俺達の打った蕎麦を食べてもらったりする。そういう人たちが集まる場所にしてみたい」と話します。
 
 精さんには一つの夢があります。蕎麦の視察で山形県金山町を訪れた際、蕎麦作りで得た利益で住民がイタリア旅行した話を聞いた精さんは「俺達イタリアまではいけないけども(笑)1年に1回ぐらい、みんなで隣の山形のそば街道でも巡ってみたい」と話します。少しずつ親睦をはかりながら、仲間を増やし、精さんら坂之下部落会は住民が集まりやすい場所作りに取り組んでいます。
2012年5月掲載

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