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風土を楽しむ

春を告げる「秋葉獅子」

画像:春を告げる「秋葉獅子」


 梅に桜、そしてベニスモモが同時に咲き誇る5月上旬、上笹子の町集落と天神集落には賑やかなお囃子の音が響きわたります。秋葉神社例祭で「秋葉獅子」の訪れを集落に告げる道中太鼓の音です。
 
 通称「お獅子様」と呼ばれる、真っ赤な獅子頭が舞うこの例祭は、毎年旧暦3月24日と25日に、町集落と天神集落の家を一軒一軒回りながら行われます。各家々で無病息災を祈る獅子舞が演じられた後、丈夫になるとの言い伝えもあり、獅子頭に頭や肩を噛んでもらいます。

 獅子頭の額には江戸時代に上笹子一帯を統治した生駒氏の御紋付・半車の紋章が、さらに獅子頭の口中には「生駒監物」の文字が書かれ、秋葉獅子と生駒氏の深いつながりを感じさせます。大正6年(1917年)に起こった町集落の大火の際に、獅子頭が焼失を免れたことから、秋葉獅子は火伏せの神としても地域の信仰を集めてきました。

 例祭を行う秋葉獅子保存会のメンバー、栗田はじめさんが若い頃は、40軒近くの家を1日がかりでまわったそうです。獅子が家に入ってくると、家人は獅子を山菜料理でもてなします。保存会メンバーの若者たちは「秋葉獅子は小さいときから当たり前に見てきた風景。この行事の面白さを伝えていきたい」と話してくれました。

 秋葉獅子は、秋葉神社例祭のほか、由利本荘市の夜明かし番楽や、鳥海獅子まつりなど、伝統芸能披露の場でもたびたび演技されています。

 
2010年12月掲載
■参考文献 『鳥海町史』

また、秋田民俗芸能アーカイブスでは、秋葉獅子の動画を閲覧することができます。
この機会に、ぜひご覧ください。

●秋田民俗芸能アーカイブス「秋葉獅子

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