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風土を楽しむ

一年間の労をねぎらう「荷縄はずし」

画像:一年間の労をねぎらう「荷縄はずし」

-国際教養大学との二人三脚で復活した「伝統」-

 
 滝地域で毎年秋に行われていた「荷縄はずし」。収穫も終わり、作物を運んだ縄も肩からおろして、今年の苦労をみんなで労おうと行われているお祭りでした。
 
 平成21年度から、由利本荘市集落活性化プランとして、市から委託を受けた国際教養大学と一緒になって、地域活性化のワークショップを行ってきました。2年間の話し合い、そして平成23年度のワークショップの中で、「荷縄はずし」が話題に上がり、長く行われていなかったこの行事の復活が決まったのです。大学側の提案だけでなく、地域からも積極的に意見が出されて、新しい「荷縄はずし」が出来上がっていきました。
 
 平成23年(2011年)11月5日~6日に行われた「荷縄はずし」には、国際教養大学に通う学生や職員とその子どもたちなど、たくさんの人が滝地域を訪れ、様々な体験を行いました。地元の子どもたちと一緒に炭焼き窯の見学、いものこ掘りやだいこん掘りなどを行い、昼食には美味しい地元産の米を使った「おにぎり」や「がっこ」が振る舞われました。どれも子どもたちにとっては新鮮な体験でした。
 
 そして、会場に用意された「丸太」をノコギリで豪快に伐る競争は、子どもたちが大喜び。実は旧大内町時代に行われた全町の丸太切り大会では、林業の盛んだった滝地域が毎年優勝していたそうです。その栄光を伝えたい! と丸太切りが企画されました。ノコギリをはじめとした道具の手入れ、その扱い方も他には負けないものだったそうです。
 
 夕食では、つきたてのお餅を使った伝統料理「おつゆもち」と、出来上がったばかりの野外コンロを使った珍しいみそ仕立ての「いものこ汁」が振る舞われました。夕食の後、子どもたちと学生は民泊先へと向かいます。大きく広い家を見て「神社みたい!」と歓声をあげた子どももいて、とてもびっくりしていました。
 
 集落のみなさんと楽しみ、暖かさを感じることができ、国際教養大学では、これからも協力し合って、集落を元気にする取り組みができればと考えています。
 
 滝町内会会長の佐々木國男さんは「子どもたちがいたからよかった」と言います。宿泊した翌朝、会館で自分の家の様に宿泊先の家族と仲良くする子どもたちが印象的でした。昔からの行事をきっかけに、たくさんの人の交流が生まれました。「内容は変わるかもしれないが、これからも続けて行ければ」「形に残らないものなので、続けていくことで残していきたい」、そう佐々木さんは言います。
 復活したお祭りは集落に新風を呼び込み、再び伝統を刻み始めます。

荷縄はずしの様子は「産地直送ブログ」で紹介しています。
2012年5月掲載

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