画像:鳶茸茶(とびだけちゃ)

 一般的になじみの薄い「鳶舞茸(トンビマイタケ)」は、ブナの立ち枯れ木の根元に生えるキノコの一種で、秋田県内では夏に生えるキノコとして知られています。由利本荘市中直根(なかひたね)地域では「鳶舞(とびだけ)」と呼び、鳶舞の炊き込みご飯がお盆の定番料理になっています。

  鳶茸は古くからお盆のお供えものとして重宝されてきました。そのときに使用して乾燥した鳶茸を煎じてお茶にしたのが鳶茸茶の始まりといわれています。その昔、中直根の行商が鳶茸を売りに歩いていたと言われ、貴重品のため、羽後町の西馬内盆踊りでは飛ぶように売れたとか。
  見た目はほうじ茶のようです。飲む前にひとつまみの塩を加えると独特の渋みが薄まって飲みやすい口当たりになります。
 
平成22(2010)年4月掲載

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