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歴史を知る

白雪川開発

画像:白雪川開発

-冬師湿原に出現した巨大なため池たち-

 冬師集落の南、冬師湿原のさらに南側を流れる白雪川は、にかほ市の農地を潤す灌漑用水として、古くから利用されてきました。

 しかし、水源となる鳥海山の雪解け水はたいへんに冷たく、特に上流部では灌漑用水の低温を原因とする稲の冷水害をもたらし、一方、下流では水不足に悩まされることもしばしばでした。

 そうした水利上の悪条件を解決するべく、冬師湿原にため池を作って、そこに白雪川、赤川の水を引き入れ、水温を上げてから農業用水に再び注ぎ込もうという壮大な計画がスタートします。

 昭和8年(1933年)に着工した工事は、総工費27万2千円(現在のお金で1億8千万円以上)もの大金を投入した一大プロジェクトとなりましたが、計画以上の経費のため、事業は一時凍結の憂き目にあいます。

 その後、電力会社の発電計画が持ち上がり、電源開発の共同事業としてプロジェクトは再開され、やがて、冬師湿原の中に4つのため池が誕生しました。

 今にちでも発電・そして灌漑用にため池は大活躍していますが、それに加え、湿原に広がるめ池の森閑とした湖水は、見事な逆さ鳥海を映し出し、訪れる人たちに絶景を提供しています。

2011年4月掲載
■参考文献
『仁賀保町史』

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