五城目町の浅見内集落に伝わる「煎り(いり)かまぶく」。煎った餅米を粉にして練り、かまぼこに見立てて巻いた米菓子です。こどもの日や祝い事、仏事の際の手土産としてお客様に持たせていたそうです。
美味しく作るためには手間をかけて辛抱強く行う作業があります。まず、餅米を研ぎ、湿っている状態で少しずつ煎っていきます。この煎る作業が最も大事で、しっかり煎らなければ出来上がりが生っぽくなったり、巻いていく時、上手に巻くことができないのです。餅米1升を煎るのに2時間ほどかかります。次に煎った米に挽いた粉と砂糖をあわせ、熱湯を加えながらしばらくの間こねて生地を作ります。もう一枚、模様づけに、抹茶やごま、こはぜなどをあわせた生地も作ります。2枚の生地を重ねて巻き、さらに巻きすでかたどれば完成です。