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名物に触れる

舟作(ふなさく)

画像:舟作(ふなさく)

 岨谷峡の殿渕、伏伸の滝、そして舟作。太平山県立自然公園を代表する渓谷美です。両側に迫る岩場を穿(うが)つように蛇行する清流が、見た者の心を癒し、感動を与えてくれます。江戸時代の紀行家、菅江真澄が訪れたことでも知られる景勝地です。

 「舟作」という名前は、岩盤が水流に削られて舟の形に見えることに由来すると言われています。また、この地を遊覧した菅江真澄は、その名前の由来として「湖であった昔、小鮒などを漁した場所で、フナ、雑魚といわれていた名が今に残ったものであろう」とも記しています。

 周辺の沢から流れ込む水が、舟作にできた岩盤の溝に淀み、飛沫を立ててうねり進む様は、真澄が記した『勝手能雄弓』の中の絵図にも見ることができます。

 激流と岩と広葉樹の森が形づくる奇観は、一帯が薄緑色に染まる新緑の季節にこそ訪れてみたいものです。

2011年4月掲載

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