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語りを聞く

石川郷中 郷長(平成23年度) 薩摩勝幸さん

画像:石川郷中 郷長(平成23年度) 薩摩勝幸さん

-石川郷中を率いるということ-

 「立派な人でなければ石川の郷長には、なれなかったイメージがある」。
立派じゃないのは俺くらいだ、と謙遜するのは、石川集落の自治組織・石川郷中の「郷長」を務める薩摩勝幸さん。一方、石川郷中の皆さんは、「一生懸命みんなをひっぱってくれる」と、薩摩さんの郷長振りを讃えます。

 石川は他の集落からも一目おかれる存在です。集落が廃墟と化した昭和38年の石川大火を乗り越え、村づくりを進める石川郷中。そんな石川のトップを務める郷長には、やはり力のある人物が代々務めてきました。さらに郷長は、石川生産森林組合と、石川上下水道維持管理組合の長も兼務することになっています。3つの役を兼ねた重要な役職でもあるのです。

 薩摩さんは、石川生まれの石川育ち。長年、農業を生業にしてきました。山が好きで、子供のころは、よく学校帰りに近くの野山で遊んだそうです。現在、猟友会にも所属しており、ツキノワグマを仕留めたこともある薩摩さんは、遭難者の捜索に山に入ることもあります。人脈の豊かな薩摩さんだからこそ、郷長の仕事をこなすことができる、と郷中メンバーは話します。

 「時代が変わってきている」と話す薩摩さんの言葉からは、忙しさが増した現代の郷長の姿が浮かび上がってきます。2010年にはバイパスも開通するなど集落周辺のインフラ整備も進んでいます。

 「子供たちがたくさんいる石川集落を残していきたい」と願う薩摩さんにとって、若者の定住は、重要な課題です。地元に残りたくても、外に若者が出ていかざるをえない現代。出稼ぎ労働者の解消に励んできた石川だからこそ、「少しでも住民が住みやすい環境を、石川郷中で整えてやりたい」と、薩摩さんは考えています。

 石川郷中メンバーは、子供時代、両親と共に集落の山に植林を行ってきました。「我々の前の世代の郷民が、一生懸命、植林してきたものが、今、ちょうど収入を得られる状態になってきている」と話す薩摩さん。人口減少という大きな課題に飲み込まれることなく、踏みとどまりたい。「石川だけは、という思いは抱いてるんだよ」薩摩さんの言葉からは、石川郷中の誇りと、地域を守りたいという力強い決意が伝わってきます。

2011年4月掲載

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