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歴史を知る

房住山の小野小町伝説

画像:房住山の小野小町伝説

 

 小野小町は、古今和歌集の六歌仙の一人として知られる平安時代前期の女性歌人です。加えて才色兼備であったことは有名な話でしょう。
 
 房住山には、小町が晩年容姿に悩んで訪れたという二つの伝説が残ります。眼病の回復を願いにやってきた「眼病祈願説」と、肌荒れの回復を願って、房住山の頂に鎮座する瘡(かさ)地蔵を拝みに来たという「皮膚病祈願説」です。
小町は二段の滝で身を清めてから入山しました。しかし高齢の小町にとって房住山の山道は険しかったのか、どちらの説でも途中で立ち止まってしまったようです。
 
 「眼病祈願説」では、足元から清水が湧いてきて、その清水で目を洗ったら病気が治ったとされています。そこで湧いた水の支流が、現在の下岩川地域の「小町の清水」だそうです。「皮膚病祈願説」のほうは、登頂を断念したのち、遠くから瘡地蔵を拝みました。小町はその後も周辺地域に居たようで、留まっていたとされる滝ノ上地域は今でも小野姓が多いです。
 
 菅江真澄も1806年に仲間を連れて「小町の清水」を訪れており、「ここのことは3年前に書いた」と残しています。しかし、3年前に書いたとされる「小町の寒泉」は、佐竹藩主への「献上書目」で唯一、発見されていません。謎多き美女の逸話は、どこまでもミステリーに包まれています。
2010年4月掲載

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