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歴史を知る

キヘの大石様

画像:キヘの大石様

曽布沢(そふさわ)神社の裏の通りを少し山の方へと進むと、左手に竹林と小さな看板が見えてきます。竹林の間を抜けると現れるのが、大切に祀られている二つの巨大な石で、かつては近くの沢の中にありました。

この一帯の人達から「キヘの大石様」と信仰され、そのご利益のため参拝者が絶えなかったという石です。「キヘ」とはある家の屋号で、大石様はこの家の守護神として代々崇められてきたものです。この家の先祖も大石様に苦難から守られたことが何度もあるとのことです。また、外部からの参拝者は戦時中に特に多く、出征兵やその家族が祈願しにきたものの、終戦後はだんだんと少なくなったようです。

かつては沢にあり、2つの石は夫婦神として崇められていました。周りには土ばかりで岩石がなかったため、人々はどうしてこのような石があるのかと不思議がりました。昔、高峰山にいた神様が下界に降り、人々のためこの地に居を構えたという伝説が関係しているのではないかと考えられています。

参拝者が多かったため、沢の中では不便だろうと昭和10年ごろに一度引き上げようという試みがありました。しかし、様々な器具を使って、地域の人々数百名が集まってワイヤーを引っ張っても少し動いただけで、結局そのままとなっていました。時代の変遷とともに生活様式も変わり、上流からゴミなどが流れてくるようになりました。悪臭も漂い始め、このままで放置するわけにもいかないと、昭和52年(1977)、土木用の重機で十数日かけてようやく引き上げたといいます。

現在推定230年のカツラの古木がありますが、これもまた守り神の木として祀られていたもので、引き上げられた大石様はこの古木の近くに安置され今に至っています。

2011年4月掲載

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