旧大雄村北部に位置する横手市福島地域では、古くから焼き餅を食べて厄をはらう「病焼き」が行われています!
12月8日(木)、福島構造改善センターで住民有志の皆さんが、恒例行事となった焼き餅(おやき)作りを行いました♪
当日の様子をお伝えします。


 

 
その地域に古くから伝わる行事に欠かせない食べ物は、ほとんどが地域のお母さんたちだけで作られている光景をよく見かけますが、ここ福島地域では、男性陣も張り切ってこの行事に参加しています。^^

 

 


手先の器用さが求められる過程は、やはり、お母さんたちの役割なのでしょうか(^^♪
慣れた手つきで、どんどん、おやきの生地が出来上がっていきましたよ。

 

 
最後は、ホットプレートで、餅を焼いていく作業。表、裏を焼き、途中水吹きをして蒸らしながら10~15分、焼いていきましたよ。
この日は、120個ほど作りました!それでも、あっという間に完成し、皆さんの「阿吽(あうん)呼吸」にびっくりです。^^ 出来上がったおやきは、集落の14世帯全戸へ配布されます。


ちなみに、こちらは、本来のこの行事の主旨である「病を焼いて流す!」ための餅を焼いているものです。
真っ黒になるくらい焼いて川に流すそうです。サイズも小さめになっています。

昭和の始めころは、鉄鍋を使い餅を焼いていたそうです。生地も臼で粉を挽き、もち粉を使用したとか。青スギの葉を採取して、これを洗い、何日かかけて乾燥させ、鉄鍋の中をこれで拭くと、スギの油がよく出て、香りのよいふっくらとした美味しい焼き餅ができたそうですよ♪ 先人たちの知恵にはいつも、驚かせられます。想像しただけでも、おいしさが伝わってくるようでした。
「昔は、鉄鍋で餅を焼くときは、囲炉裏で焼いたんだよ。餅が焼けるまで、子どもたちが3,4人囲炉裏を囲み、スギの香りを楽しみながら、餅が焼きあがるのを待っていたもんだ。」と、地域で料理名人と言われているおばあちゃんが話していました。古き良き時代の風景が浮かんできますね(^^♪


皆で頑張ったあとは、焼き立てのおやきをほおばりながら、お茶っこ♪
「家で引きこもっているより、こうして皆で一緒にお喋りしながら、もち作りしているほうが、全然楽しいよぉ。」と、作業を終えたあとは、終始、にこやかでした。^^
以前は、各家々で行われていたおやき作りですが、こうして集まって皆で共同作業するようになったのは、平成29(2017)年からだそうです。
地域内のコミュニティを深める場として、いつまでも続いていってほしいですね!

おまけ(^^♪

料理名人のおばあちゃんが作ったもので、なす、菊の花、南蛮、餅米などを使ったお漬物です。秋田の県南でよく食べられています。
取材班もご馳走になりました♪ 水分がほどよく抜けていて、ナスがパリパリでとっても美味しかったです。^^


右奥に見えるのが、福島集落。すっかり冬景色になりました。

 

以上、横手市福島地域からお届けしました♪