こちらの写真、なんだか分かりますか?
これは、由利本荘市・中直根集落の方々が作られた「アケビ蔓細工」。
2月12日、由利本荘市・大内にある農村環境改善センターで行われた
「由利本荘市農村集落元気づくり事業報告会」に展示されていたものです!
この日は、由利本荘市から委託を受けた
公立大学法人国際教養大学地域環境研究センター(CRESI)が行ってきた
「平成22年度由利本荘市農村集落元気づくり事業」の報告会が行われました。
この事業では、国際教養大学の他、連携した関東圏の大学の学生たちが、
モデル地域に選ばれた8つの集落に入り、住民の方と交流を深めながら集落調査を行ってきています。
その調査結果から、集落が抱える課題を抽出し、
学生と住民の協働作業で、実現可能な活性化プランを立ち上げました。
各集落の報告の概要をご紹介します。
●西目の潟保集落
りんご農家が多い潟保集落ならではの「りんごの里ブランド」を模索し、
西目産わい化りんごを加工したリンゴチップスを試作段階にまで持ってきています。
休憩時間中、参加者からアンケートをとる学生たちの姿も。
ひと袋、何円なら購入可能か、加工品の特産化に向け模索していました。、
●矢島の坂之下集落
旧矢島町に位置する坂之下は、番楽も有名です。
集落内の交流の場が減少している坂之下では、学生との農作業体験や民泊を通して
世代間を越えた交流を行いました。冬の坂之下をかんじきで歩く学生の姿を映像で報告。
●由利の新上条集落
ネギ3本で、100円という、地域の人々で作る「まごころ直売所」の活用方法を学生が検討。
生産者の思いと消費者を上手くつなげるために、
移動販売を実験的に行い、地域の人々が無理をせずに少しでも利益を生み出す
システムづくりを発表しました。
●大内の滝集落
約200年前に鉱泉の湧出が確認された滝温泉がある滝集落。
林間学校や、スポーツフェスティバルを開く計画を立てて、
2つの事業を主軸に、交流人口をはかっていく計画です。
●岩城の滝俣集落
名勝「不動の滝」がある滝俣では、清冽な水で作られたお米を、AIUで販売し
認知度を高めアピールしていく予定です。インフラ整備の整う滝俣の長所を活かし、
交流人口の増加も目指します。
そして、取材班が何度もお世話になっている3つの集落も登場しましたよ~。
●鳥海の天神集落
上笹子・天神集落の小沼昇揮さん。
この鮮やかな道具は、天神集落の伝統芸能「天神あやとり」に使用するものです。
キノコの缶詰などの特産品を、天神あやとり独自のカラーで統一していきたい、と今後の目標を報告する小沼さん。
会場では、天神集落の方が、天神あやとりを颯爽と披露!
あや棒を手に取ったと思ったら、あっというま!華麗な技を見せてくれました。
老若男女、みなが楽しめる天神あやとりの醍醐味。
簡単そうに見えて、技術がいるんですよ。天神のみなさんは、さすがです!
●鳥海の中直根集落
そして、こちらも、元気ムラでおなじ中直根集落。
報告するのは、やはり取材でお世話になっている真坂好喜さんです。
会場には、中直根集落のみなさんで作られた「アケビ蔓細工」も展示されていました。
素材はすべて天然素材。真坂さんたち、中直根のみなさんが、東京に試作品を持っていったところ、
大人気だったというアケビ細工は、今後インテリアとして需要が見込まれています。
中直根では、今後も技術の向上に励むそうです。
また、中直根では、ピザを焼ける石窯を設置し、観光アケビ園の開設に向けて取り組んでいます。
法体の滝という、絶景の観光地の近隣に位置する中直根では、
今後、観光客が中直根に立ち寄りやすい環境作りを進めているとの報告でした!
●本荘の赤田集落
トリを務めた赤田集落は、赤田の大仏、赤田の大滝など、多くの資源があります。
写真は2010年のハーブワールドAKITAで開催された「由利本荘市風土ふぇすた」で
演じられた赤田獅子舞のようす。
先日も「大般若」が行われ、赤田集落のみなさん、大変、活気にあふれています。
そんな赤田で課題となっているのが、「東光館」という施設の使用方法だそうです。
この場所を赤田の拠点に、活動していきたい!という赤田町内会長・遠藤さんの報告でした。
産地直送ブログでは、
「上笹子地域」「中直根地域」「赤田地域」の様子をご紹介しています。ぜひ、ご覧くださいね~!
さて、今回の報告会に参加して、同じ由利本荘市の中にも
まったく個性の異なる集落が多く存在するということを知ることができました。
そして、そんな各集落が、似たような悩みに直面しながらも、
それぞれの切り口で学生とともに課題解決に向け、行動しています。
由利本荘市の8つの集落と、学生たちの今後のチャレンジに注目ですね!
由利本荘市農村集落元気づくり事業報告会のリポートでした!