今回のブログは、かつて羽州街道の宿場町として栄えた
能代市・鶴形地域に伝わる「鍾馗(しょうき)様」をご紹介します。
現在、元気ムラ支援室は、鶴形地域まちづくり協議会の皆さんと
地域のお宝をまとめた「イラストマップ」を制作しています。
地域の歴史やビューポイントなどを
地域の皆さんから教えていただきました。
江戸時代の羽州街道が地域内を通り、鶴形そば、鶴形牛、国の登録有形文化財の指定を受ける喜久水酒造のトンネル地下貯蔵庫など、みどころ盛り沢山な鶴形地域ですが、その際に教えてもらったのが「鍾馗様」です。
鍾馗様は中国の疫病を取り除く神様で、魔除けの力があり、
日本でも端午の節句に飾られますが、
鶴形地域の各集落の境目、計6カ所に村の守り神として祀られています。
6人の鍾馗様、よく見ると、それぞれ顔の作りが異なります。
顔は木の根で作られ、体は藁で整えてあり、
昔は人の洋服を着せていた時代もあったそうです。
右手には槍のような物を持っていますね。
中国の唐の時代、玄宗皇帝の夢に現れ、悪い鬼を追い払ったと
伝わることからも、この武器で疫病を追い払うのかもしれません。
一見、怖い鍾馗様ですが、鶴形地域の鍾馗様は
実は男女の性別がちゃんとあるんです!
鍾馗様は鶴形地域の6つ自治会「駅前」「上部」「中部」「横町」「下坂」「下部」に設置されています。
例えば「駅前」は女性、「上部」は男性、
そして駅前と上部の鍾馗様は「夫婦」となるんです!
奥が深いですね。
鍾馗様の場所については、現在、鶴形地域のイラストマップを作成中なので、
追って紹介していきます♪
こちらの鍾馗様は鶴形地域の北にある「たちこうべ山」の
大きなケヤキの下に祀られていました。
鍾馗様が見つめる先には……
絶景が広がっていました!
米代川の向こうに見えるのは「白神山地」です!
すぐそばに標柱が設置されていました。
ここは「物見坂」「諸見坂」とも呼ばれています。
「藩政期の文書に“物見坂”と記されている」と記載されていることから
江戸時代からのビューポイントだったようです。
また、「鶴形の渡し」と書かれた看板も確認できます。
鶴形地域は江戸時代から渡し船の運送が行われ、
様々な人々が行き来しました。
時代が移り変わりつつも、昔の面影が地域に残っています。
今後も鶴形地域の魅力をお届けしていきますよ~♪
広域連携推進員のリポートでした!