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産地直送ブログ

元気ムラの伝統芸能~鳥海山麓の「番楽」ってなんだ?~

2013年6月21日

秋田県は、貴重な民俗芸能がたくさん残っています。
その中から今回は鳥海山麓に伝わる「番楽」をご紹介したいと思います。

冬師番楽獅子舞

平成25年6月1日現在
秋田県の国指定、重要無形民俗文化財数(文化庁ウェブサイト)は「16」で
全国ぶっちぎりのトップです。(ちなみに2位は12件の愛知県です)
それだけ、貴重な民俗芸能などが秋田県に残っているということですね。

元気ムラにも、そんな貴重な民俗芸能がたくさんあります。

ところで……無形民俗文化財とは?
文化庁のウェブサイトによると……民俗文化財について解説がありました。

“民俗文化財とは衣食住,生業,信仰,年中行事等に関する風俗慣習,民俗芸能及びこれらに用いられる衣服,器具,家屋,その他の物件など人々が日常生活の中で生み出し,継承してきた有形・無形の伝承で人々の生活の推移を示すものである。”
文化庁ウェブサイトより

また、文化財保護法の民俗文化財の部分には

“我が国民の生活の推移の理解のため欠くことのできないもの”

とあります。

無形民俗文化財として国の指定を受けるほどの文化財がたくさんあると言うことは
それだけ貴重な地域の文化が(指定されていないものも含めて)
秋田県には多く残っているということになると思います。

そうした文化財を知ることもまた、文化財の保護として大事なことではないでしょうか?

と、堅苦しい話はこれぐらいにしてっ!
元気ムラの各地域の伝統芸能を見ていきたいと思います。
文中、ブログや記事にリンクしていますので、そちらも是非ご覧ください。

釜ヶ台番楽

今回ご紹介するのは、「本海流番楽」の流れを汲む番楽たちです。
「番楽」とは山伏神楽系の獅子舞を中心とした芸能で、
その「番楽」という名前は、秋田県と山形県だけで見られる芸能名です。
秋田県内ではたくさん残っているように感じられますが、
実は「ここにしかない」貴重さが伺えます。
中でも鳥海山一帯に伝承されている「本海獅子舞番楽」は
江戸初期の修行僧「本海行人」が各地に伝えたという伝承があります。

鳥海山日立舞

その成立の過程からして単なる娯楽ではなく宗教的な色が強い物ですが
お盆に舞われることも多く、帰省してきた人たちも含めて
「楽しめる」伝統芸能なのも特徴です。

釜ヶ台番楽2 坂之下番楽

即興でやりとりしたり、中には観客席に乱入して客を幕の中に連れ去ったり。

鳥海山日立舞2

もちろん、芸術性・宗教性の高い舞いもたくさんあるので、
そちらの方面から鑑賞しても満足できる芸能ばかりです。

元気ムラで紹介している本海流番楽は
本海獅子舞番楽」として知られる「本海獅子舞番楽(前ノ沢講中)
本海獅子舞番楽(中直根講中)
そして、「釜ヶ台番楽」「坂之下番楽」「冬師番楽」「鳥海山日立舞」があげられます。
鳥海の本海獅子舞番楽「前ノ沢講中」「中直根講中」は
「国指定の重要無形民俗文化財」に
また、「釜ヶ台番楽」「坂之下番楽」「冬師番楽」「鳥海山日立舞」は
平成24年3月に「鳥海山北麓の獅子舞番楽」として
記録作成等の措置を講ずべき無形文化財(文化庁ウェブサイト)」
として選択されています。

……簡単に説明しようと思いましたがまたも長くなりました……。

全部紹介しているとブログがながーくなってしまいそうですので
今回は、ぐーっと内容を絞って
国の選択記録となった「鳥海山北麓の獅子舞番楽」について紹介したいと思います。
国際教養大学 地域環境研究センター(CRESI)の民俗芸能アーカイブスにも
リンクしていますので、是非動画を見て下さい。

釜ヶ台番楽

まずご紹介するのは釜ヶ台番楽、にかほ市・釜ヶ台集落で行われる番楽です。

乱入

会館に設けられたステージで行われますが、
なんとも面白いのが演者と観客とのやりとりです。

本海行人が若い頃に教えたと伝わり、舞いが入念なのが特徴です。
動画も是非ごらん下さい→民俗芸能アーカイブス「釜ヶ台番楽」

坂之下番楽獅子舞

続いて坂之下番楽は、由利本荘市・坂之下集落に伝わる番楽です。
伝わった時期は古いと言われ、次に紹介する冬師番楽は、
ここ坂之下から伝わったとも言われています。
地元の方々が「宝」と言うほど大事にされています。

坂之下番楽全景

民俗芸能アーカイブスによると、
遅い拍子のものと、早い拍子で舞われる物があり、
坂之下番楽はこの「早い拍子」が特徴です。
動画はこちら→民俗芸能アーカイブス「坂之下番楽」

冬師番楽獅子頭

その坂之下から伝わったと言われているのが「冬師番楽」です。
お隣の釜ヶ台にも番楽が伝わっていますが、隣り合う二つの集落で
拍子が全く違っています。

冬師番楽3

釜ヶ台は「五拍子」ですが、冬師は「三拍子」で舞われます。
違いもありますが、隣の釜ヶ台集落との共通点も見られます。
動画はこちらで!→民俗芸能アーカイブス「冬師番楽」

鳥海山日立舞

続いてはにかほ市・横岡地域の「鳥海山日立舞」、
横岡番楽とも呼ばれています。

鳥海山日立舞 団七

矢島領主(現在の由利本荘市・矢島)の生駒氏が伝えた、
由利本荘市・百宅(ももやけ)から伝わった、という2種類の伝承がありますが
踊りの内容は、他の元気ムラの集落で行われる番楽と共通性が見られる物になっています。
動画はこちら→民俗芸能アーカイブス「鳥海山日立舞」

今回紹介した番楽は、集落に直接出向いて鑑賞するほかにも
にかほ市の伝統芸能イベント「鳥海山伝承芸能祭」でも
鑑賞することができます。是非ご覧下さい。

他の地域の伝統芸能や料理の特徴なども折を見て紹介していきたいと思います!
広域連携推進員がお送りしました!

Author: | Category:08由利エリア, 中直根(なかひたね)地域, 冬師・釜ヶ台地域, 坂之下地域, 横岡地域


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