先日お伝えした「ぼんでんコンクール」に引き続き、
「日本トップクラスの豪華絢爛なぼんでん」
横手の「旭岡山神社(あさひおかやまじんじゃ)」のぼんでんです。
2月17日には豪華なぼんでんが市内を練り歩き、
横手市南東部にある旭岡山神社まで一気に駆け上ります。
三吉神社のぼんでんに負けない男気あふれるド派手な奉納も見所ですよ~。
大屋地域も含む栄地区の有志で作る「栄友和会」のぼんでんに密着取材です。
昨日に引き続き、各地のぼんでんがかまくら館前に並びます。
ぼんでんは、これから4キロもの道を歩き、国道107号線を越えて
旭岡山神社まで山道を登り奉納されます。
250年以上の伝統を持ち、地域のお披露目などで皆さんがぼんでんに託した
「家内安全」「五穀豊穣」などの願いを神社に届けます。
栄友和会のぼんでんも準備万端
「壱等」の金札が輝いています。
各ぼんでんの責任者が集まり、出発式が行われました。
出発を待っていると「鉋(かんな)がらぼんでん」のサガリが女性に配られていました。
巡行中も沿道の皆さんにも配られて「安産のお守り」になるそうです。
ぼんでんが整列しはじめました。
とにかく壮観です。このぼんでんは原則「一人で」持つのが決まり。
交代しながらも、30kg~40kgもあるぼんでんを一人で持って歩くことで男気を見せます。
まず、小若ぼんでん、えびす俵が出発し、先触れを務めます。
続いて、本ぼんでんが出発します!
「ジョヤサ! ジョヤサ!」のかけ声と共に、ぼんでんが進みます。
小走りで。
……再度重さをお伝えしますと「30~40kg」。
それを「一人で持って」進みます。
男気溢れまくりの道中です。
通りにはぼんでんを一目見ようと、沢山の見物客が押し寄せています。
進む先では口々に「壱等だ!」「壱等だ!」とカメラを向けられます。
これは気持ちいいですね!
ぼんでんを持つ人たちが履いているのはわら靴
これが結構雰囲気が良く、これだけ写真を撮る方もちらほら居ました。
巡行中、重く不安定なぼんでんを一人で持って移動するので
どうしても倒してしまったり、引っかけたりしてしまって飾りが壊れていきます。
しかしそういったハプニングもお祭りの醍醐味
壊れた飾りは縁起物として沿道の皆さんが持って帰ることもあります。
また、子ども達にとってのお楽しみがもう一つ、
ぼんでん巡行の方達がお菓子を配って歩いているんです。
ビニール袋や帽子にたくさんもらっていました。
電線や軒などにぶつかりそうなときには、皆でもって慎重に移動しますが……。
「壱等がんばれぃ!」と励ましも……無論声に応えて一人で持ち上げます!
途中には給水所も
隣には給酒所……給ビール所ですね。
高架橋は撮影ポイント、沢山の人が上から眺めていました。
いよいよ国道107号線を渡り……
旭岡山神社のふもとまで到着です!
橋を渡るぼんでん、絵になりますね~
ここで頭飾りを外し……、サガリを畳んで奉納の体制完了。
すっきりしたぼんでんで、山門付近は既に大混雑です。
まず、この山門を突破しなければいけません。
先に山門を通った奉納団体が、行かせまいとぼんでんを止めてしまいます。
辺りはぼんでん唄を歌う団体、「ジョヤサ!」と気勢を上げる団体
凄い熱気です。
↓ここから連続写真でご覧頂きたいと思います。
いよいよ栄友和会の出番です。
「ジョヤサ! ジョヤサ!」のかけ声も勇ましくっ!
無事突破しました!
これから、旭岡山神社まで、約1キロ弱(!)もの山道を歩きます。
雪道はしっかり踏み固められているのできっとそんなに積雪は……?
栄友和会の方「1m以上は積もってらな」
……はい。豪雪地帯ですもんね……。
いよいよ本殿到着です。
と簡単に書いてますが、重いぼんでんを
交代しながらですが一人で持って登るのはさすがに男衆です。
ここが一番の見せ場!
本殿前の急坂を根性入れて「ぼんでんを立てて」登る!
横手男衆の侠気の見せ所です。
「ジョヤサ!」のかけ声とホイッスルでリズムを取り……
1団体ずつ、一人がぼんでんを立て、
持った人の周りでスクラムを組んで押し上げます。
栄友和会の順番です。
「ジョヤサ! ジョヤサ!」の声も勇ましく
見事登り切りました~!
最後の関門! 神社の社殿では山門と同じように先に奉納した皆さんが
通すまいと待ち構えています。
沢山のカメラに囲まれながら……
地域の皆さんの願いを載せたぼんでんが……
奉納されました!
こうして奉納されたぼんでんは、社殿の外に出され……
山から降りた後に「サガリ(栄友和会だと白い布)」「ボッチ(黒い部分)」
「ハチマキ(赤い部分)」を分解し、社務所に奉納して終わりになります。
中心の木の棒は来年のぼんでんにも使われるので、大事に持って帰ります。
この後、奉納された布は「子どもが健康に育つように」と、
お母さん方がお守りとして神社で買い求めるそうです。
長距離の移動でわら靴もボロボロです。
地域の願いが込められた豪華絢爛なぼんでん
このぼんでんが終わると厳しい冬もあと少し、もうすぐ春です。
広域的集落支援員がお伝えしました。