2月11日、取材班は仙北市北部川崎集落で行われている「火振りかまくら」へお邪魔しました!
1月に取材させていただいていた炭俵作りで作られた炭俵が、ついに
夜の闇に明かりを灯す日がやってきました!
※炭俵作りの様子はコチラから!
ここ、北部川崎集落で行われている火振りかまくらは、集落外への務めが多くなり、集落の方々との交流の機会がなくなってきているため、
集落の皆さんとの交流の場として20年以上前から行われている、小正月行事です。
取材班は、その火振りかまくらの準備の様子から取材させていただきましたよ~!
13時30分頃、集落の方々が集まり始めました。
この日の仙北市の気温は-7℃!刺さるような寒さでした!
そんな中、テント立て作業、灯篭作り、そして、子ども達が率先してかまくら作りを行いました!
「かまくら作ろう!」
「おっきいかまくらだよっ」
準備のお手伝いに来ていた子ども達が、かまくらを作り始めます。
スコップで雪をいっぱい持ち上げ……
勢いよく雪を集めていきます。
雪で真っ白になりながらも、一所懸命に作ります。
そうしているうちに、今夜の火振りかまくらに使われる「炭俵」が登場!
今夜は、実に80もの炭俵が夜空に舞います。
こちらは集落の方々がテントに設置した薪ストーブ。
初めての薪ストーブに火を点けます。
一個目点いた~!
二個目のストーブにはなかなか火が点かず、苦戦していましたが、ここでバーナーが登場!
煙突が煙を出し始めました。
やっぱり薪ストーブは温かい!
こちらは何をしている様子かわかりますか?
専用の型にきれいに雪を詰めたら、順番通りに重ねていきます。
そうしてできるのが……
雪の灯篭です!
夜になったら、火が灯されて幻想的なんですよ~。
こちらの女の子は、ミニかまくらを作っています♪
可愛い~!
会場の雪もならされ、準備は完了!
さぁ、そして待ちに待った夜、火振りかまくらが始まります!
この日は、火振りかまくらに合わせて仙台から里帰りしてくる方もいらっしゃいました。
火振りかまくらを主体となって行うのは、大場青年団。
青年団を担うのは40代から50代の方々で、跡を継ぐ若者の減少などにより、
そのままの形で青年団が続いているそうなんです。
雪の灯篭にも火が灯され、テント内は賑やかな様子。
北部川崎集落で火振りかまくらが行われているのは、野原地区と大場地区の2つの地区、
そしてもうひとつの黒森地区でも、別個に行われています。
テント内には、お母さんたちが持ち寄った料理の数々。
アツアツのおでんに……
北部川崎集落の山で採れた天然舞茸と、根曲がり竹などの煮物!贅沢~♪
子ども達は焼き鳥やお肉を網で焼いています!
美味しそう!
子ども達もはふはふしながらおでんを頬張ります♪
集落の方々が集まったところで、今年の代表の鈴木さんから挨拶があり、
いよいよ火振りの始まりです!
会場の中心部で燃え盛る炎から、炭俵に火を灯します。
中心部の炎では、しめ飾りも焼き上げられるそうです。
炭俵には長いわら紐がつけてあり、そのわら紐を持って体の周りを振り回します。
この動作は、自分に付いた厄を落とす、という意味が込められ、来年の稲に
害虫がつかないようにとの願い、五穀豊穣、家内安全を祈り、行われます。
火振りは、参加した方全員が行うんですよ~!
実は、取材班も飛び入りで参加させていただきました!
初めての経験で、腕だけで回すことが怖かったですが、慣れるとなんだか楽しい!
子ども達は毎年、火振りが楽しくて、何度も何度も回すんだそうです。
かまくらの上で火振りをする子も。
かまくらの一部が燃えています!
勢いよく振り回すほど、火の勢いは増していきます。
下の写真で火振りをしているのは、仙台から里帰りして来られた方です!
火花がすごい!
子ども達に楽しんでもらいたいという思いもあったという、北部川崎集落の火振りかまくら。
子ども達の楽しんでいる笑顔が、集落の方々の何よりの宝物です。
集落の方々は、久しぶりに合う隣地区の方々などとのお喋りが、とても楽しそうでした。
「いいなぁ、楽しいなぁ。」
ぽつりと集落の方が呟きました。
観光化された大きな行事も素晴らしいですが、
集落の方々が集まり、集落内で楽しめる場所、それは、同じように素晴らしく、
また、かけがえのないものだと感じました。
更け行く北部川崎集落の夜、そこには、火の温かさだけではない何かが、確かにそこにありました。
以上、真冬日の北部川崎集落から、心温まる火振りかまくらのリポートでした!