300年以上も続く野焼きという風習を、ずっと守り続けている三ツ方森・大台地域。
そんな三ツ方森・大台地域で11月12日に三ツ方森集落会館で行われた「三ツ方森茶屋」には
総勢70人もの方々が集まりました!
晴天に恵まれたこの日、青空の下には真っ白なテントが張られ、
午前中には正午から始まる「三ツ方森茶屋」に向けての準備が行われました。
この日、三ツ方森地域に集まったのは、地域おこし協力隊の方々や、推進チームの方々、そして
同じく元気ムラ取材地域である三種町・上岩川地域と八峰町・本館地域からも集まり、
とても賑やかな三ツ方森地域となりました。
根花餅を作るため、薪ストーブでもち米を蒸かし……
その横のテント内では、三ツ方森・大台地域と10年前から様々な交流がある、
「石沢川を探訪する会」が、おそばやご飯などの準備をしています!
石沢地域で育てているそばを打って持ってきてくださったようです。
テント内で準備中ですが、こちらの黄緑色の……わさびのようなものは……?
聞いてみると、わさびではないとのこと。
少し手の上にのせてもらい、ぱくり♪
……。
か、かかかかか、辛いっっっ!!!
こちらは「辛味大根」といって、鼻をかけ抜ける辛さが薬味にはたまらない一品!
今回は、おそばの薬味として使うために、15㎝のものを3本すりおろされました。
石沢地域のそば畑の傍に植えてあるそうですよ!
その他にも、テント内では根花粉ができるまでの写真と解説文、そして根花餅の根っこと根花粉が
展示され、三ツ方森茶屋に集まった方々は興味深々に、根っこと根花粉を見比べていました。
根花餅(わらび餅)の根掘りを11月3日に行い、この日はその時抽出した根花粉(わらび粉)を使い、餅作りを行いました。
※11月3日に行われた根花餅の根掘りの様子はコチラから!
根花餅の復活を試み、根花餅作りが始められたのは昨年のこと。
ワークショップでの話し合いの際、三ツ方森地域の猪股おスエさんが「もう一度根花餅を食べてみたい」と
話したことがきっかけとなり、「根花餅再生・継承プロジェクト」が立ち上がりました。
しかし、昨年は思ったように作ることが出来ず、三ツ方森地域の方々は大仙市の方まで勉強に行っていたそうです。
今回の根花餅は、もち米4.5㎏に対し、根花粉600gを入れながらお餅をついていくそうです!
いよいよ根花餅作りの開始です!
蒸かしたもち米を臼に入れ、その上から根花粉を振り掛けていきます。
……そして、いざ、餅つきタイム!
子ども達も応援する中、勢いよく杵が振り下ろされます!
ぺったん、ぺったん。
杵が振り下ろされるタイミングに合わせてぴょんぴょんしている子も♪
途中で、三ツ方森町内会・会長、猪股さんのお孫さんも餅つきに参加し、
和やかな、楽しげなムードで餅つきが行われました!
お餅がつきあがると、三ツ方森集落会館の中で、いよいよ仕上げの作業です!
手際よく数人で丸めていくと、きな粉をまぶして出来上がり♪
すごいです!山ほど根花餅ができましたよ!
きな粉の他にも、粒あんがのせてある根花餅も。
根花餅が出来上がる頃には、食卓にはたくさんのお料理が並んでいました。
左上の写真の「そばがき」は、今回、根花粉を15%入れて石沢地域のそば粉で作られました。
その他にもラディッシュ(はつか大根)の漬物、石沢川で獲れた「石沢蟹」、八峰町・本館の「どぶろく」や三種町・上岩川の「しいたけチップス」などなど、元気ムラ地域の味が大集結しました!
さて、地域の方々が腕を振るった、たくさんの料理を囲みながら、三ツ方森茶屋が始まりました!
三ツ方森茶屋冒頭の挨拶では、本館地域の斉藤会長、そして上岩川地域、房住里の会・加藤会長から、
それぞれの地域が、どのようにやってきたかなどの話を聞くことが出来ました。
女性、高齢の方々のパワーを活かしてきた上岩川地域。
人をもてなす心と笑顔の力を活かしてきた本館地域。
それぞれ活かしたものは違いますが、どの地域も一緒なのは地域への愛情。
地域のことを話す皆さんの顔はやはり優しい顔をしています。
三ツ方森茶屋は、終始笑い声が絶えませんでした。
昨年実践された根花餅作りでは、根花餅が固くなってしまい、食べることができなかったそうです。
今年の根花餅はやわらかく作ることが出来て良かったと三ツ方森地域の方々が話してくださいました。
作って食べるまで、大変な時間と体力を要する根花餅ですが、戦争時代には
大切な食糧として食べられていたものでした。
朝早くから、根花餅を作るための根を掘りに行くのが、幼少時代の日課だったと
三ツ方森地域の猪股おスエさんは話します。
一つ一つ地域に残る伝統は、その地域を作り上げてきた大切な財産といえますね。
以上、三ツ方森・大台地域から、地域のお宝を皆で共有し合えた
三ツ方森茶屋のリポートでした!