上小阿仁村の南沢(みなみざわ)地域は国道285号沿いにあり、地域を沿うように小阿仁川が流れ、森林に囲まれた自然豊かな地域です。
古くは「矇(もう)村」や「塚新田村」と呼ばれ、77頭もの馬を飼育する馬産地でもありました。
狩猟を生業とする「マタギ」や、薪炭の製造を生業とし、山と密着した暮らしをしていた方が多くいたのではないかと『上小阿仁村史』に記されています。
かつての五十目市(現五城目朝市)に五十目街道を通り、山菜や薪などを売りに出していたことがあり、その当時、小阿仁の南の玄関口として人の流通が多かったと伝わっています。
部落会で管理する栗山ではたくさんの栗が採れ、地域内を歩くとクルミもたくさん見つかるため、栗やクルミなどの首都圏への販売が行われています。
クルミは、地域のご高齢の方が散歩の途中に袋いっぱいに入れて公民館に置いていってくれます。
平成24年(2012年)からは、東成瀬村の椿台地域との交流が続いており、交流会にはたくさんの住民たちが集まり、お母さんたちは自慢の家庭料理を振る舞います。
こういった活動を通して、南沢地域の絆がさらに強まっています。
※人口・世帯数は令和4(2022)年4月1日現在の上小阿仁村のデータです。