画像:釜ヶ台奉納相撲

 にかほ市の旧釜ケ台小中学校から道路を挟んだ向かい側、プールの裏手に小さな土俵があります。その向こうの小高い丘の上には、神様として祀られている巨石があります。

 この土俵を使い毎年、地元では「二十日盆」と呼ばれる8月20日に、奉納相撲が行われます。
夕方頃、小、中学生が集まってくるといよいよ奉納相撲の始まりです。

 まずは神様へ参拝した後、総当たり戦が始まります。勝っても負けても賞品を貰えますが、勝った人が先に好きな賞品を貰えます。また、勝ち抜き戦では、5人抜きした人にちょっと豪華な賞品が用意されているので、子どもたちも張り切ります。

 そんな賑やかな様子を見守る地元の大人たち、シートを敷いて重箱にいれた弁当を食べながら、楽しく相撲を見物します。お酒を飲みながら、のんびりとした心地よい時間が流れていきます。

 土俵のそばには、明治以前と言われる街道跡がその形を綺麗に残しており、今はちょっと奥まった場所にあるこの神様と土俵が、かつては街道沿いで旅人を見守ったことが伺えます。

 相撲が終わってほどなく、夜の闇が濃くなるころ、釜ヶ台多目的集会施設では、「釜ケ台番楽」がはじまります。
 

平成23(2011)年4月掲載

こちらの記事もおすすめです

釜ケ台自治会

 江戸時代初期慶長年間(1596年~1615年)、釜ケ台集落の開発が本格的に始まります。そこから面々と続く新田開発が歴史そのものともいえる釜ケ台集落では、その先人たちの苦労を偲ぶためなのか、「先輩」という言葉をよく耳に...

地域活動

地域団体

冬師湿原の野焼き

   にかほ市の「冬師湿原」の野焼きは昭和20年代、冬師牧野農業協同組合の設立を契機に始まりました。カメムシなどの害虫駆除を目的として、冬師集落と上坂集落の人々が合同で、毎年5月のゴールデンウィーク前後に行っていま...

伝統行事・イベント

伝統行事

冬師湿原

 にかほ市・冬師集落の南側には、約260ヘクタールにおよぶ「冬師湿原」が広がっています。 雪解けのころ、スプリングエフェラルメを代表するミズバショウが一斉に開花する「冬師湿原」は、数多くのカメラマンを魅了しています。...

自然・施設

ビューポイント