男鹿中地域の三ツ森集落で、お祝いや仏事の際には必ず作ったという「あんぷらにしめ」。
身欠きニシン、椎茸、こんにゃく、フキ、じゃがいもを使った煮付け料理です。「あんぷら」とは、男鹿では「じゃがいも」のことを言います。「さなぶり」の際には、メイン料理になります。
昭和40年頃まで三ツ森集落では、自宅で結婚式を行っており、お嫁さんを見に行くと「あんぷらにしめ」をお土産にもらいました。
実は、さなぶり料理の中で1番美味しくないと言われており、最後まで手がつかずに残ることから、宴会で最後まで居残っている人を「あんぷらにしめ」と呼ぶこともあります。宴会などで、「うちの父さん、あんぷらにしめだものな~」という言葉が出たら、居残り組になるのです。
令和2(2020)年8月掲載
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