まるで竜のように見える大ぶりの松。鵜川地域を通る国道7号沿い、八竜駐在所の隣に樹齢230年以上と推定される一本松を見ることができます。
2本の大枝の一本は、松の正面にあたる八郎潟方面に、もう一本は反対側の山側に向かって伸びており、その形が竜に似ていることから「一本松竜神」と呼ばれていました。水神として漁師は安全や豊漁を、農民は豊作を祈ったのに加え、日照りの時には雨乞いも行われました。
雨乞いは木彫りの竜頭に藁で編んだ竜体をつけ、この松の枝の分かれ目に乗せて雨乞い祈願を行い、その後八郎潟に放流していました。放流した途端「一天にわかにかき曇り、雷鳴と共に慈雨にめぐまれた」という言い伝えが残されています。
現在、雨乞い祈願は行われていませんが、木彫りの竜頭は鵜川地域の熊野神社に保管されています。一本松は、昭和45年(1970年)に八竜町(現三種町)の文化財指定を受けて保護されています。
こちらの記事もおすすめです
鳳来院(ほうらいいん)
鵜川地域を走る国道7号から県道212号に入り北上すると鳳来院が左側に見えてきます。 重厚な禅様式の本堂は、寛政8年(1796年)に再建されたものです。本堂の天井は、丸くくり抜いた「はめ込み天蓋」という貴重な様式で「八方...
歴史
神社・寺
久米岡集落出身の俳人「佐々木北涯」
佐々木北涯(ほくがい)(1866年~1918年)は、秋田県を代表する俳人です。 江戸時代の慶応2年(1866年)、鵜川地域の久米岡集落で生まれ、名は久之助と言います。祖父・父ともに俳諧の宗匠で、幼い時より俳句の手ほどきを...
歴史
地域の偉人
八郎様の石祠
八郎潟の周辺には「八郎太郎」を信仰する神社、石碑、石祠が数多く点在しています。八郎太郎は、秋田県の十和田湖、八郎潟、田沢湖にまつわる伝説が各地に残されており、十和田湖の主だった八郎太郎は南祖坊という修行僧との...
歴史
史跡